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電池モジュールの再設計でエネルギー密度を10%向上

 電池システムには、標準化したポーチ型の電池モジュールを使う。セルは標準セルで構成し、モデルごとに必要な電池容量に合わせてセル数を変えることができる。これにより、高出力の求められる高性能モデルから、長い航続距離が求められるツーリングカーまで、様々なニーズに対応できるとする。

(写真:Hyundai Motor Group)
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 この新しい電池モジュールは、既存の電池モジュールに比べて部品の種類を40%、総部品点数を60%削減し、小型化した。熱伝導経路も最短化して、18分で急速充電できる冷却性能を確保した。冷却システムは、電池モジュールと冷却ブロックを分離することで、冷却水が流出した場合でも安全性を確保できるという。これらの結果、電池システム全体としては、従来よりエネルギー密度が10%向上した。

 現在の急速充電インフラは400Vが一般的だが、将来的にはより充電時間を短くできる800Vの急速充電器も出てくる。E-GMPは、部品を追加することなく400Vと800Vの両方に対応できるようにした。マルチ充電システムは、モーターとインバーターにより400Vから800Vにブーストして安定した充電互換性を実現するという。

(写真:Hyundai Motor Group)
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 E-GMPでは、フル充電で最長500kmの航続距離となり、5分の急速充電で100kmの走行が可能で、18分で80%まで充電できる。車載充電システムは双方向充放電が可能である。統合充電制御ユニット「ICCU」のV2L(Vehicle-to-Load)機能により、110/220Vの外部機器に最大3.5kWの電力を供給することが可能という。中型エアコンと55インチテレビであれば、最大24時間稼働させられるという。