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 ソニーは、日本のアニメーションを中心とするコンテンツ配信基盤(プラットフォーム)「Crunchyroll(クランチロール)」の運営企業を11億7500万米ドルで買収する。クランチロールによるコンテンツ配信の対象の国や地域は200超で、登録ユーザー数は9000万人に達している。有料会員数は300万人超で、SNSのフォロワー数は5000万人と、アニメ業界屈指の巨大基盤である。ソニーは17年に米アニメ配給企業を傘下に収めている。今回の買収を機に、アニメ事業のさらなる強化を図る。

 クランチロールは2006年の立ち上げ以降、有料会員数が100万人に到達するのに約10年かかったという。その後、より速いペースで有料会員数が増加。18年夏ごろに200万人に達し、20年7月時点で300万人を突破するなど、急成長している。配信する作品数も多い。2019年8月時点で視聴できるアニメ作品の数は1000タイトル以上で、3万エピソードを超える。そのため、「世界最大級のアニメライブラリー」を称する。

2019年8月30日~9月1日に開催された「Crunchyroll Expo 2019」での発表イベントの様子
2019年8月30日~9月1日に開催された「Crunchyroll Expo 2019」での発表イベントの様子
(撮影:日経クロステック)
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 日本アニメのファン(愛好者)は世界中におり、米Netflix(ネットフリックス)といった動画配信企業でも、日本のアニメを「キラーコンテンツ」の1つとして位置付けられている。だが、「OTAKU(オタク)」と呼ばれるような日本アニメの海外ファンにとって、ネットフリックスよりもクランチロールの方がなじみがあるだろう。

 なお今回、米Funimation Global Groupが、米AT&T傘下のクランチロール運営企業(米Ellation Holdings)を買収する。Funimationは、米Sony Pictures Entertainmentとアニプレックスの合弁企業である。関係当局の承認などを経て、買収に関する手続きを完了する。それまで、CrunchyrollとFunimationはそれぞれ、アニメ配信サービスを提供していく予定である。