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 米Qualcomm(クアルコム)は2020年12月2日、同社イベント「Snapdragon Tech Summit Digital 2020」にて、最新の5G向けハイエンドSoC「Snapdragon 888」を発表した(Qualcommのプレスノート)。最先端の5nmプロセスを採用し、Snapdragon X60 5Gモデム-RFシステム、第6世代となるAI(人工知能)エンジンなどを統合。前世代製品のSnapdragon 865 Plusから、カメラ、ゲームなどの機能、性能を改善し、セキュリティーも強化した製品となっている。

出所:Qualcomm
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 通信機能においては、第3世代の5Gモデム-RFシステムとなるSnapdragon X60を統合。ミリ波やサブ6のキャリアアグリゲーション(CA)をサポートし、最大7.5Gビット/秒の通信を実現する。Qualcomm FastConnect 6900を搭載し、最大3.6 Gビット/秒のWi-Fi通信をサポートするほか、Wi-Fi 6Eとして6GHz帯にも対応。Bluetooth 5.2もサポートしている。

 AIエンジンは第6世代となり、最新のQualcomm Hexagon 780プロセッサーと併用することで、消費電力1W当たりの性能を前世代から3倍向上し、最大26TOPS(Trillion Operations Per Second、1秒間に26兆回の演算処理)を実現している。専用の低消費電力AIプロセッサーを統合した第2世代のQualcomm Sensing Hubを搭載し、スマートフォンやオーディオなどの操作を検出できる。

出所:Qualcomm
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 画像処理プロセッサー(Image Signal Processor、ISP)には3つのISPを搭載するQualcomm Spectra 580を採用。3台のカメラから同時に最高2.7Gピクセル/秒での撮影が可能となる。120フレーム/秒の連続撮影機能も用意し、超高速での高解像度写真が撮影可能となるほか、同時に3つの4K HDRビデオ撮影も可能となる。4 K対応の最新コンピューター制御HDR動画撮影機能により、色彩やコントラストなども大幅に改善し、暗闇でもより明るく撮影できる低照度対応アーキテクチャーなども用意している。

 ゲーム用には、Snapdragon Elite Gamingの全機能を搭載し、デスクトップレベルの機能を備えた最高品質のHDRグラフィックスを実現する。より効率的かつ高度なグラフィックスを実現するVRS(Variable Rate Shading)を搭載し、前世代製品からレンダリングを最大30%向上させたほか、Qualcomm Game Quick Touchで応答性も最大20%向上。操作時の遅延時間を大幅に低減し、マルチプレーヤーゲームなどで優れた性能を発揮する。

出所:Qualcomm
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 アーキテクチャー面でも前世代製品から大きく進歩し、最先端の5nmプロセスを採用。画期的な性能と優れた電力効率を実現する。CPUにはKryo 680を採用し、CPU全体の性能は前製品から最大25%改善している。クロック周波数は最大2.84GHz、Arm Cortex-X1をベースにした初の商用CPUサブシステムとなっている。GPUには、Adreno 660を採用し、前世代製品と比較して最大35%の高速化を実現している。

 セキュリティー面では、Qualcomm Secure Processing Unit、Qualcomm Trusted Execution Environmentを搭載し、ユーザーのプライベートを保護する各種セキュリティー対策を実現するほか、Qualcomm Wireless Edge Servicesで、端末自身や通信時セキュリティーをリアルタイムにクラウドサービスで管理する。また、新規にType-1 Hypervisorを搭載し、同一端末上のアプリとオペレーティングシステム間データを安全に保護し隔離する手段を提供する。さらに、米Truepicとの協力により、米Adobeが主導するデジタルコンテンツ提供のためのオープン規格Content Authenticity Initiativeに準拠する暗号化写真撮影も実現している。

 Snapdragon 888搭載製品は2021年第1四半期に商用提供開始される見込み。