ルネサス エレクトロニクスと中国第一汽車集団は、共同研究所を第一汽車の本社がある中国吉林省長春市に、2020年12月1日に設立した(ニュースリリース)。設立したのは「インテリジェント運転開発プラットフォーム共同研究所」で、第一汽車がインテリジェント運転に向けた独自の開発プラットフォームを構築することを狙う。

 第一汽車の狙いのために、自動運転やインテリジェントコックピット、パワートレーン、ボディー制御などの車載ECUを両社で共同開発する。開発したソリューションの第1弾は、第一汽集の主力ブランドである「Hongqi(紅旗)」に適用する予定。

左はルネサス中国の荒山伸男氏で、右は第一汽車の李丹氏
左はルネサス中国の荒山伸男氏で、右は第一汽車の李丹氏
ルネサスの写真
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 発表によれば、第一汽集は、Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動運転)、Shared/Social(シェアリング/ソーシャル)、Electric(電動化)のニーズを満たす次世代のインテリジェントカーの開発を目指している。それに向けて、車載中央コンピューティングユニットをベースに開発プラットフォームを構築する。一方ルネサスは、半導体の性能や信頼性に加えて、スマート・モビリティー・ソリューションにおける知見と技術力を備えているとし、機能安全やセキュリティーなどの車載要件を満たす包括的なソリューションを第一汽集に提供するという。このソリューションには、車載マイコン「RH850」や車載SoCの「R-Car」などのデジタル製品と、パワーデバイス、パワーマネジメントICなどのアナログ製品が含まれており、第一汽集のHongqiに向けて、プラットフォームの共同開発に取り組む。

 今回の件について、ルネサスの真岡 朋光氏〔執行役員兼オートモーティブソリューション事業本部の副本部長およびルネサス エレクトロニクス(中国)公司の董事長〕は、次のように述べている。「ルネサスは、2006年以来、第一汽集と長期的な技術協力関係を築いており、早期より中国と技術協力や知的財産の共有を行ってきた。この長期的な信頼関係に基づき、今回、共同研究所を設立できた。両社のさらなる協業により、中国の自動車産業の技術革新を推進していく」(真岡氏)

 一方、第一汽車の李丹氏(R&D Institute副総院長、Intelligent Connected Vehicle Institute院長)は、次のように述べている。「第一汽車は、新しいスマートカーの自主開発の強化に取り組んでいる。今回、ルネサスとの協業を通して、インテリジェント運転向け開発プラットフォームをベースに豊富なオプションを用意し、さらに車載アーキテクチャーと中国での車の利用シナリオを新たに定義する能力を強化できると確信している。今後、共同研究所でECUの開発および実用化を加速し、顧客により良い運転体験を提供することを目指す」(李氏)