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 伊仏合弁STMicroelectronics(STマイクロエレクトロニクス)は、Sub-GHz無線通信回路を集積したMCU「STM32WLシリーズ」の新製品として「STM32WL55」を発表した(ニュースリリース)。同社はSTM32WLシリーズの第1弾製品「STM32WLE5」を2020年1月に正式発表しており*、新製品は第2弾に当たる。

 第1弾のSTM32WLE5は、Arm Cortex-M4ベースのMCU「STM32L4」と米Semtechの「SX126x」をベースにしたRFトランシーバー回路などを1チップに集積した製品。今回の新製品であるSTM32WL55はさらにArm Cortex-M0+を追加して1チップに集積している。無線通信のスタックの処理やセキュリティー処理をCortex-M0+にオフロードすることで、メインCPUコアのCortex-M4のアプリケーション処理能力に余裕を持たせることが可能になる。SX126xベースのRFトランシーバー回路は150M~960MHzに対応可能で、LoRaWANをはじめとして様々な変調方式やLPWA(Low Power Wide Area Network)通信プロトコルを処理できるとする。例えば、LoRa変調のユーザー独自プロトコルのLPWAや、Sigfox、wM-Bus(wireless Meter-Bus)、(G)FSK/(G)MSK/BPSK変調方式のLPWA通信を扱える。

新製品の「STM32WL55」はArm Cortex-M4ベースのMCU「STM32L4」、CPUコア「Arm Cortex-M0+」、およびLoRaWANなどに対応したRFトランシーバーを1チップに集積している
新製品の「STM32WL55」はArm Cortex-M4ベースのMCU「STM32L4」、CPUコア「Arm Cortex-M0+」、およびLoRaWANなどに対応したRFトランシーバーを1チップに集積している
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Cortex-M0+にセキュリティー処理を任せることで、メインCPUコアのCortex-M4はアプリケーション処理能力に余裕が出る
Cortex-M0+にセキュリティー処理を任せることで、メインCPUコアのCortex-M4はアプリケーション処理能力に余裕が出る
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 新製品のSTM32WL55に集積されたCortex-M4とCortex-M0+の動作周波数はどちらも最大48MHz。256Kバイトのフラッシュメモリーと64KバイトのSRAM、12ビットA-D変換器、12ビットD-A変換器、256ビットAES暗号化アクセラレーターなどのセキュリティー回路などを集積している。外部インターフェースは、I2C、SPI、I2S、UART、USART、LINなどをサポートする。

新製品の「STM32WL55」の機能ブロック図
新製品の「STM32WL55」の機能ブロック図
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 パッケージは48ピンUFQFPN(7mm×7mm)と73ボールUFBGA(5mm×5mm)を用意した。開発ボードは、868M/915M/923MHz対応の「NUCLEO-WL55JC1」および433M/470MHz対応の「NUCLEO-WL55JC2」を用意している。STM32WL55は既に量産を開始している。価格は未公表。なお、STMicroelectronicsはLoRa変調を扱えないが(G)FSK/(G)MSK/BPSK変調は扱える「STM32WLE4」や「STM32WL54」も製品化している。

対応周波数が異なる2種類の開発ボードを用意
対応周波数が異なる2種類の開発ボードを用意
STMicroelectronicsのスライド
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LoRa変調を扱えない製品も用意した
LoRa変調を扱えない製品も用意した
STMicroelectronicsの表
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