PR

 ファイザーとライフデータイニシアティブ、NTTデータは、医療ビッグデータを活用した研究を進めるため、日本で初めて次世代医療基盤法に基づく匿名加工医療情報提供に向けた契約を締結したと発表した。

 今回の契約では、次世代医療基盤法に基づいて得られた、日常診療における医師の診察記録などのリアルワールドデータ(RWD)を基に、治療の効果や安全性の臨床アウトカムを評価する方法論を研究する。この方法論の確立により、個別化医療の進展や医薬品アクセスの早期化などに向けたエビデンスの創出が可能になるという。

 具体的には、次世代医療基盤法に基づく匿名加工医療情報から、がん患者の臨床アウトカムを評価するための方法論に関する研究を実施する。研究内容として次の3つを示した。(1)RWDには医師の診療録などのテキストデータが多く含まれる電子カルテの情報があり、それらを臨床アウトカムの評価に資するデータとしてどのように取得するかを検討する、(2)検討結果を基に、電子カルテ情報から臨床アウトカムを生成する方法・アルゴリズムを開発する、(3)解析を行うために必要な情報を、全国の施設が含まれたデータベースからどの程度取得できるのかを確認する。

 海外では既にRWDの利活用が進んでおり、電子カルテデータに基づく臨床アウトカム評価などから適応が拡大された薬剤も存在するという。日本でも、医療情報の利活用を目指して2018年に次世代医療基盤法が施行され、2019年にはライフデータイニシアティブが「認定匿名加工医療情報作成事業者」、NTTデータが「認定医療情報等取扱受託事業者」として、国から初の認定を得た。

 ライフデータイニシアティブとNTTデータが手掛ける匿名加工医療情報提供事業では、レセプトデータやDPC(診断群分類別包括評価)調査データに加えて電子カルテデータを参照できる点が特長になる。ただし電子カルテに定型的な記載方法はなく、医療従事者によって異なる表現で記載されている。そのため利活用には新しいアルゴリズムの開発などが求められていた。

 ファイザーは、RWDの利活用による適切な医薬品提供や情報発信が重要であると考えている。今回研究開発する方法論を用いて、今後、電子カルテデータなどの医療情報を活用し、革新的な医薬品の提供や医薬品の適切な使用を目指していく。