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 東北大学東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)と日本製薬工業協会(製薬協)、MICINは、医薬品の研究開発にウエアラブル端末を活用するための共同研究を始めた。ウエアラブル端末のデータと生活習慣、MRI画像のデータなどとの関連性を調べる研究につなげ、革新的な医薬品や医療技術の創出を目指す。

 共同研究では米Fitbit(フィットビット)のウエアラブル端末を利用する。ToMMoが実施する地域住民の健康調査において、ウエアラブル端末からのセキュアなデータ取得や管理、各種オペレーション業務などを評価する。研究期間は2021年3月まで。65歳以上を対象としており、最大30人の参加を見込む。

 ToMMoと製薬協は、調査票を基にした睡眠や活動習慣などの解析を計画している。調査票による生活習慣のデータは重要であるものの、個々人の主観に基づいた回答であり、客観的・定量的な研究を実施するうえで限界がある。そこで日常の生活習慣データを客観的・定量的に取得する手段として、ウエアラブル端末の活用を検討している。

 ToMMoなどは今後、ウエアラブル端末から得た睡眠や日常の身体活動量の情報と、ゲノム情報やMRI画像のデータを組み合わせて解析することで、脳の血流や認知機能などとの関連性を調べる方針だ。今回の共同研究はウエアラブル端末を調査に導入するための予備研究と位置付ける。

 MICINはウエアラブル端末のデータ連携システムの開発を担う。具体的にはFitbitの公開APIを用いて一部のデータを取得し、解析に活用できるように整えたうえでToMMoなどにデータを提供する。

 ToMMoは15万人規模の地域住民の健康調査(コホート調査)やゲノム解析などを岩手医科大学とともに実施している。住民の健康状況を数年間追跡したデータを組み合わせて解析し、創薬研究や個別化医療への応用を目指す。