PR

 2020年12月25日に上場廃止となるNTTドコモが、21年夏にもNTTコミュニケーションズ(NTTコム)とNTTコムウェアを子会社化する方向で検討していることが分かった。KDDIやソフトバンクは、ドコモとコムの統合によって公正競争上問題が生じると指摘している。総務省の有識者会議の議論次第で、新たなNTT再編に向けた条件が見えてきそうだ。

 20年12月25日に開催された総務省の有識者会議「公正競争確保の在り方に関する検討会議」でNTTの担当者が明らかにした。

ステップ1でドコモがコム、コムウェアを子会社化する
[画像のクリックで拡大表示]
ステップ1でドコモがコム、コムウェアを子会社化する
(出所:総務省会合におけるNTTの資料)

 ステップ1として、21年夏にNTTドコモがNTTコム、コムウェアを子会社化する。さらにNTT持ち株会社の研究所とNTTドコモの研究開発体制を一体的に運営する。5G(第5世代移動通信規格)の次の6Gや、同社が進めている次世代情報基盤構想「IOWN」に向けた研究開発体制を強化する。

ステップ2ではドコモとコムの機能を整理する
[画像のクリックで拡大表示]
ステップ2ではドコモとコムの機能を整理する
(出所:総務省会合におけるNTTの資料)

 22年春から夏頃をめどとしたステップ2では、NTTドコモとNTTコムの機能を整理する。個人向け営業はドコモが中心となって担い、法人事業はコムが一元的に顧客対応を進める。さらにドコモとコムの設備の効率化も進め、移動固定融合型のネットワーク構築を推進したいとしている。

 こうしたNTTの新たな再編の方向性について、KDDIやソフトバンクは懸念を示している。例えばKDDIの担当者は前述の有識者会議で「NTTコムは管路・とう道の一部をNTT東西と共有するなど、NTT東西のボトルネック設備との結びつきが強い。コムの事業資産がドコモに移転されると、構造的にボトルネック設備との一体性が強まるにもかかわらず、ドコモに対して厳格な規制がかからない」と問題点を指摘した。

 有識者会議では今後、こうした意見を踏まえて、さらに議論を進めていく考えだ。