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 米Qorvo(クォルボ)は、実装面積が6mm×6mmと小さい40端子QFNパッケージに封止するモータードライバーIC(駆動IC)「PAC5285」を発売した(ニュースリリース)。同社の電源/モーター制御ICファミリー「PAC(Power Application Controller)」に含まれる製品である。今回の新製品は、最大出力が20Wの3相ブラシレスDC(BLDC)モーターの駆動に使える。同社によると「最大20Wの3相BLDCモーターを駆動できるモータードライバーICでは、業界最小の実装面積を実現した」という。最大入力電圧は+40V。2〜8セルのLiイオン2次電池を直列に接続した電池パックで動作する電子機器に向ける。具体的な応用機器は、健康機器や美容機器などである。

実装面積が6mm×6mmと小さい40端子QFNに封止したモータードライバーIC
実装面積が6mm×6mmと小さい40端子QFNに封止したモータードライバーIC
Qorvoのイメージ
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 英Arm(アーム)のCPUコア「Cortex-M0」や、32Kバイトのフラッシュメモリー、8KバイトのSRAM、10ビット分解能のA-D変換器、パワーマネジメント回路、ゲートドライバー回路、パワーMOSFET、差動アンプ、外部インターフェース回路などを1チップに集積した。「外付けの能動部品は一切不要である。競合他社品は、パワーマネジメントやモーター制御などを担う複数の能動部品を外付けする必要があった。受動部品についても、競合他社品に比べて大きく減らせる。これでプリント基板上の実装面積と、BOM(部品)コストを大幅に削減できる」(同社)という。

新製品の内部ブロック図
新製品の内部ブロック図
Qorvoの資料
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 CPUコアは、差動アンプで検出したモーター駆動電流などのデータを考慮して、モーター制御を実行する。クロック周波数は50MHz。NVIC(Nested Vectored Interrupt Controller)やWIC(Wake-up Interrupt Controller)といった割り込み制御機能も備える。10ビットA-D変換器は、前段にマルチプレクサー回路を搭載しているため8チャネル入力が可能だ。逐次比較(SAR:Successive Approximation Register)型を採用しており、最大サンプリング周波数は1MHzである。

 パワーMOSFETは6個を集積している。具体的には、2個のパワーMOSFETで構成するハーフブリッジ回路を3つ集積した。いずれのパワーMOSFETも耐圧は+40Vで、オン抵抗は300mΩである。パワーマネジメント回路は、チャージポンプ方式の昇圧型DC-DCコンバーターとLDOレギュレーターで構成する。昇圧型DC-DCコンバーターは、ゲートドライバー回路に供給する高い電圧を生成する。一方、LDOレギュレーターはCPUコアやアナログ回路に供給する低い電圧を作る役割を担う。

 外部インターフェース回路は、UARTやSPI、I2C、12本のGPIO(汎用入出力)などを用意した。このほか、4つの16ビットPWMタイマーや、24ビットのカウントダウンタイマー、ウォッチドッグタイマー、リアルタイムクロック(RTC)などの機能を備える。低消費電力(ハイパーネート)モードを用意しており、その際の消費電流は8μA(+12V駆動時)と少ない。動作温度範囲は−40〜+105℃。すでに販売を始めている。価格は明らかにしていない。