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 世界で5指に入る電子設計技術の国際学会「26th Asia and South Pacific Design Automation Conference(ASP-DAC 2021)」(ホームページ)が、来る2021年1月18日~21日に、完全オンライン形式で開催される。最新の電子設計技術を議論する学会で、主にIC設計者や設計技術の研究者、EDA技術者をターゲットにする。今回のASP-DAC 2021のGeneral Chairを務めるルネサスエレクトロニクスの服部俊洋氏が、見どころを中心にプレビューする(日経クロステック編集部)

 世界でメジャーな電子設計技術の学会は5つあると言われている。ASP-DACはこのうちの1つで、アジアで開催される唯一のメジャーな電子設計技術の国際学会である。残りの4つは米国で開催のDesign Automation Conference(DAC)、欧州で開催のDesign, Automation & Test in Europe(DATE)、米国で開催のInternational Conference on Computer Aided Design(ICCAD)、米国で開催のEmbedded Systems Week(ESWEEK)である。

 今年のASP-DACは、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、完全オンライン形式で開催される。リアル開催の例年と同じように、豊富なコンテンツが用意されている。ASP-DAC 2021は、111件の一般論文に加えて、その道の大家が語る基調講演3件、最新の話題にフォーカスした特別セッション8件、IC設計者に向けたデザイナーズフォーラム4件、チュートリアル5件を予定する。

 3件の基調講演のうち1件目は、「Re-Engineering Computing with Neuro-Inspired Learning: Devices, Circuits, and Systems(ニューロ学習によるコンピューティングの再エンジニアリング:デバイス、回路とシステム)」と題して、米Purdue University教授のKaushik Roy氏が語る。神経科学に触発された新しい学習アルゴリズムによるコンピューティングの最新研究を紹介する。2件目は、「Secure and Trustworthy Microfluidic Biochips: Protecting Medical Diagnostics, Bioassay IP, and DNA Forensics(セキュアーで信頼できるマイクロ流路バイオチップ:医療診断、生物検定知財とDNA捜査を守る)」と題して、米Duke University教授のKrishnendu Chakrabarty氏が語る。マイクロ流路バイオチップによるサイバーセキュリティーの担保について講演する。

 3件目は、「The Frontier of Origami Science(折り紙の科学の最前線)」と題して、筑波大学教授の三谷 純氏が語る。一枚の素材をカットせずに折りたたむ折り紙技術は、宇宙工学や建築、医療機器にも応用されている。例えば、NASA(米航空宇宙局)は折り紙技術をベースにしたソーラーパネルの折りたたみ方を研究中である。講演では、その折り紙技術の歴史と最新の研究動向を紹介する。下図は、この基調講演のスライドの1つである。1枚の紙を山折りと谷折りを組み合わせてきれいに折りたたむためには、ある条件が成り立つことが求められる。その条件がこのスライドに書かれた数式に隠れている。詳しくは、ASP-DAC 2021にご参加の上、基調講演の動画を視聴して確認していただきたい。

折り紙技術を紹介する基調講演
折り紙技術を紹介する基調講演
筑波大学のスライド
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