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 米Maxim Integrated(マキシム・インテグレーテッド)は、1セルもしくは2セルの太陽電池を利用するエナジーハーベストに向けた電源ICを発売した(ニュースリリース)。同社は新製品を「ソーラーハーベスター」と呼ぶ。ウエアラブルフィットネス端末や医療用電子機器、産業用IoTセンサー、アセットトラッキング装置、ワイヤレス・センサー・ネットワーク機器などに向ける。

太陽電池によるエナジーハーベスト向け小型電源ICの応用例(フィットネス端末)
太陽電池によるエナジーハーベスト向け小型電源ICの応用例(フィットネス端末)
(出所:Maxim Integrated)
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 「新製品は多くの回路を集積して小型パッケージに収めたことで、エナジーハーベスト用電源回路全体の面積を他社競合品に比べて50%程度減らすことができる」(同社)。昇圧型DC-DCコンバーター回路や、適応型MPPT(Maximum Power Point Tracking)回路、ハーベスティングカウンター回路、Liイオン2次電池/電気2重層コンデンサー用充電回路などを1チップに集積する。パッケージは、実装面積が1.63mm×12.3mmと小さい12端子WLPである。

 集積した昇圧型DC-DCコンバーター回路の変換効率が高いことも、新製品の特徴である。+0.75V/30mA入力で、+3.8V出力のときに86%(標準値)と高い変換効率が得られる。「競合他社品に比べると、変換効率は約5ポイント高い」(同社)。

新製品の内部ブロック図
新製品の内部ブロック図
(出所:Maxim Integrated)
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 新製品の型番は「MAX20361」である。起動電圧は+225mVと低い。つまり、太陽電池の入射光がわずかで出力電圧が低くても、新製品を起動させることが可能である。最大入力電圧は+2.5V。入力電力の範囲(太陽電池の出力電力範囲)は15μ〜300mWである。昇圧型DC-DCコンバーター回路を構成するハイサイドスイッチのオン抵抗は0.29Ω(標準値)、ローサイドスイッチは0.1Ω(標準値)。待機時の消費電流は360nA(標準値)と少ない。

 適応型MPPT回路は、太陽電池の開放電圧を測定し、太陽電池の出力電圧(新製品の入力電圧)を最適制御することで、太陽電池から得られる電力を自動的に最大化できる。ハーベスティングカウンター回路は、設定した期間における昇圧型DC-DCコンバーター回路のスイッチングサイクルを数えて出力する。この出力数は、設定した期間における太陽電池の出力電流量に比例するため、機器本体の制御に利用できる。

 充電回路の充電終止電圧は、I2Cインターフェースを介してユーザーが設定できる。外付けのインダクターには、実装面積が2.0mm×1.6mm(2016サイズ)の4.7μH品が使える。動作温度範囲は−40~〜+85℃。1000個以上購入時の米国での参考単価は2.64米ドルである。評価キット「MAX20361EVKIT#」を用意している。参考単価は57米ドルである。