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 韓国Samsung Electronics(サムスン電子)が100億米ドル(1米ドル=104円換算で1兆400億円)以上を投じて、米国内に先端半導体の製造拠点を設けることを検討中だと米Bloomberg(ブルームバーグ)が報じた。場所は米テキサス州で、将来、3nm世代の製造プロセスに対応した設備を導入することを視野に入れているという。計画は暫定的ではあるものの、2021年から着工し、22年に製造装置を導入して早ければ23年の稼働を目指しているとする。

 ファウンドリーの競合で、最大手の台湾TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.)も、米国で先端プロセスの半導体工場を設けることに取り組んでいる。20年5月に同社が発表した計画では、5nm世代の製造プロセスに対応した半導体前工程工場をアリゾナ州に建設する。21年に着工し、24年には生産を始めたいとしている。21年から29年までで、この工場に総額で約120億米ドルを投資するという。

 サムスン電子とTSMCはともに3nm世代の製造プロセスの準備を着々と進めている。今回の報道に先立って、独Siemens(シーメンス)は傘下の米Mentor, a Siemens Businessの回路シミュレーターを、サムスン電子が3nm世代のプロセス立ち上げに向けて利用していると明らかにした。具体的には、高速アナログ回路シミュレーター「Analog FastSPICE(AFS)」が、サムスン電子の「3nm GAA(Gate All Around)トランジスタプロセス」に向けた認証を得た。これにより、サムスン電子のファウンドリー顧客が、AFSを利用して初期段階のアナログ/ミックスドシグナル(AMS)回路を検証可能になったとする。

Siemens傘下Mentorの「Analog FastSPICE」が、サムスン電子の「3nm GAA(Gate All Around)トランジスタプロセス」に向けた認証を得たという。
Siemens傘下Mentorの「Analog FastSPICE」が、サムスン電子の「3nm GAA(Gate All Around)トランジスタプロセス」に向けた認証を得たという。
(出所:Siemens)
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 加えてサムスン電子は自社半導体への3nmプロセスの活用を進める。例えば21年2月にオンラインで開催予定の「2021 International Solid-State Circuits Virtual Conference(ISSCC 2021)」において、同社の3nm GAAトランジスタプロセスで造ったSRAMについて発表する予定である。