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 ソフトバンクグループ傘下で国内通信事業などを展開するソフトバンクは2021年1月26日、4月1日付で宮川潤一副社長執行役員兼CTO(最高技術責任者)が社長執行役員兼CEO(最高経営責任者)に昇格する人事を発表した。宮内謙社長執行役員兼CEOは代表権のある会長となり、孫正義会長は創業者取締役となる。

ソフトバンクが宮川氏への社長交代を発表。孫氏や宮内氏など創業世代から第2世代へのバトンタッチが鮮明に
ソフトバンクが宮川氏への社長交代を発表。孫氏や宮内氏など創業世代から第2世代へのバトンタッチが鮮明に
(写真:村田 和聡)
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 宮川新社長は東京めたりっく通信社長などを経て、2006年にボーダフォン日本法人(現ソフトバンク)の取締役専務執行役CTOに就任。同社のソフトバンク傘下入り以降も携帯電話事業の技術担当を担い、米スプリント買収の2014年には同社の通信回線の品質改善を図るため米国に駐在していた。近年では、2019年に設立したトヨタ自動車との共同出資会社MONET Technologiesの社長兼CEOを兼任するなど戦略事業を統括する立場を担っていた。

 ソフトバンクグループを巡っては孫氏やナンバーツーの古参メンバーである宮内氏による企業統治が長年続き、後継者問題が常にくすぶっていた。中核子会社のソフトバンクでは2年前から指名委員会で後継者の検討を始めたといい、同社の子会社であるZホールディングスとLINEが経営統合する2021年春を契機に、技術への知見や事業運営能力を持つ宮川氏を後継者に選んだとしている。

 孫氏は既に通信などの事業運営からは手を引き、持ち株会社ソフトバンクグループでの投資事業や中長期戦略に専念している。今回、宮内氏もソフトバンクのトップを譲ることになり、主要事業のかじ取りを宮川氏ら第2世代が主導する体制が鮮明となる。今後、ソフトバンクグループを含め孫氏や宮内氏から第2世代への権限委譲がどのような形で進むのかが焦点となりそうだ。