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 米Vishay Intertechnology(ビシェイ・インターテクノロジー)は、+650V耐圧のSiCショットキー・バリアー・ダイオード(SBD)を10製品発売した(ニュースリリース)。特徴は、瞬間的に多くの電流が流れる現象(サージ電流)に耐えられることである。例えば、順方向電流(IF)が4Aの製品(VS-C04ET07T-M3)の場合、26Aと高いサージ電流(IFSM)に耐えられる(+25℃、10msのとき)。インターリーブ型力率改善(PFC:Power Factor Correction)回路や、高周波動作の整流回路、LLC共振コンバーター回路などに向ける。具体的な応用機器は、サーバーや通信機器、無停電電源装置(UPS)、太陽光発電システム用インバーター装置などである。

高いサージ電流に耐えられる650V耐圧SiCショットキー・バリアー・ダイオード
高いサージ電流に耐えられる650V耐圧SiCショットキー・バリアー・ダイオード
(出所:Vishay Intertechnology)
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 サージ電流耐性が高いのは、「MPS(Merged PIN Schottky)」と呼ぶ構造を採用したためである。MPS構造は、SiCショットキー・バリアー・ダイオードを構成するn層の一部分にp+層を埋め込んだもの。このn層とp+層がpn接合ダイオードとして機能し、高いサージ電流が流れるタイミングでオン状態に切り替わる。さらに、「シャットキー障壁による電界をシールドすることで、リーク電流を減らす効果もがある」(同社)。これで、瞬間的に多くの電流を流せるようになると同時に、順方向電圧降下(VF)の上昇をわずかな値に抑えられる。すなわち、発熱量が減らせるため、高いサージ電流に耐えられるようになったとしている。

 順方向電流やパッケージの違いで10製品を用意した。順方向電流の範囲は4〜40A。パッケージは、2端子TO220ACと3端子TO-247ADの2種類がある。新製品の主な仕様は下表の通りである。すでにサンプル出荷と量産出荷を始めている。価格は明らかにしていない。

新製品の主な仕様
新製品の主な仕様
(出所:Vishay Intertechnology)
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