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 ロビット(東京・板橋)と雪国まいたけは、人工知能(AI)を利用してまいたけのカット工程を自動化する技術を開発した。形や質量にばらつきのある大きなまいたけ株について、AIが質量や見栄えを考慮した上でカット位置を見極める。ベテラン作業者並みの精度とスピードでカットできるという。今後、カットの前後工程についても自動化の検討を進め、パッケージングライン全体の省人化・省力化を進める。

ロビットが開発した自動カットロボット
ロビットが開発した自動カットロボット
(出所:ロビット・雪国まいたけ)
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 雪国まいたけは、質量900g超の大きなまいたけ株を生産しており、これをパッケージング工程においてカットして、1パック当たり50~500gの複数種の商品に仕立てている。このカット工程では、まいたけ片の質量がなるべく均等になるようカットするとともに、部位に偏りがないよう配慮しなくてはならない。見栄えや食感に影響するからだ。しかし、まいたけ株は不定形で茎の付き方が1つひとつ異なるため、カットする位置を見極めるのが難しい。作業スピードは熟練作業者と経験が浅い作業者では2~3倍程度の違いあるという。

 ロビットは雪国まいたけの依頼を受けて、「職人が見極めていた“どこをどうカットすると均等で株を崩さずにカットできるかといったノウハウをAIアルゴリズム化した」(ロビット)。さらに、同社の持つ制御技術なども生かして、AIアルゴリズムを実装した自動カットロボットを開発した。不定形で衝撃に弱いまいたけ株を安定して把持しつつ、狙った位置に刃を入れられるよう制御・補正している。

AIアルゴリズムによるカット位置の見極め
AIアルゴリズムによるカット位置の見極め
大きさや見た目がばらつかないようAIがカット位置を判断する(出所:ロビット・雪国まいたけ)
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 「例えば、カットの際に株を把持力が強すぎるとまいたけ株がくずれたり、カットするライン(入刀線)がずれたりする。そのためハードウエアの制御も重要となる。AIだけでなく我々の持つハードウエアや制御技術の知見を組み合わせてはじめて実現できた」(同社)。開発したロボットは、熟練作業者と同等の精度・作業スピードでカットできるという。