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 楽天モバイルは2021年1月29日、自営回線(MNO)の携帯電話サービスの料金プランを改定し、2021年4月1日から「Rakuten UN-LIMIT VI」として提供すると発表した。月額2980円(税別、以下同)のデータ通信料でデータ通信を無制限に使えるという現行プラン「Rakuten UN-LIMIT V」の料金体系を維持しつつ、新たにデータ量が少ない場合の料金を段階的に安くする。NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの大手3社との差異化を図るとともに、既存ユーザーの解約を防ぐ狙いもありそうだ。

楽天モバイルが大手3社の値下げに対抗し料金プランを改定。「月1ギガバイト以内無料」を新設するなど小~中容量帯の月額料金を引き下げた
楽天モバイルが大手3社の値下げに対抗し料金プランを改定。「月1ギガバイト以内無料」を新設するなど小~中容量帯の月額料金を引き下げた
(撮影:日経クロステック)
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 改定後の月額通信料は、月間データ利用量が1ギガバイト以下であれば無料である。1ギガバイト超~3ギガバイト以内の場合は980円、3ギガバイト超~20ギガバイト以内の場合は1980円とし、20ギガバイト超の場合は現行プランと同じ2980円となる。現行プランと同じく、通話アプリ「Rakuten Link」による通話は無料で、KDDIへのローミングは月5ギガバイトまで無料である。現行プランの契約者は2021年4月1日に新プランへ自動的に移行する。

 「データを多く使うユーザーもライトユーザーも、全国民に最適なプランを提供することが楽天のミッションであり心意気だ」。三木谷浩史会長兼CEO(最高経営責任者)は新プランの意義についてこう説明した。「(Webサイトに限定せず)店頭でも申し込めるし、音声通話も他社のように5分だけではなく、30分でも1時間でも話せる」(三木谷会長兼CEO)。

 携帯電話料金の値下げを巡っては、NTTドコモが月20ギガバイトで2980円の「ahamo」を2020年12月に発表し、2021年3月に開始する予定だ。ソフトバンクも同額の新ブランド「SoftBank on LINE」(仮称)で追随し、KDDIは1回当たり5分以内の通話無料をオプションとして月20ギガバイトで2480円のプラン「povo」を打ち出している。

 楽天モバイルの新プランは、大手3社と横並びとなる月20ギガバイトの中容量帯で500~1000円安い1980円を打ち出して対抗した。加えて月3ギガバイトといった小容量帯でも、KDDIのサブブランドであるUQ mobileの「くりこしプランS」(月3ギガバイトで1480円)などを下回る料金である。大手3社によるさらなる対抗値下げの有無が今後の焦点となる。

 楽天モバイルはMNOの本格サービスを開始した2020年4月以降、新規契約から1年間はデータ通信料を無料とするキャンペーンを展開しており、既存ユーザーは2021年4月以降にキャンペーン期間終了を迎える。課金を避けたい既存ユーザーが解約することが懸念されていたが、新プランにより月1ギガバイト以内であれば引き続き無料で回線を維持できることになり、いわゆる「塩漬け」状態を許容することで既存ユーザーの大量流出を回避する狙いもあるとみられる。