PR

 日本精工(NSK)は2021年2月2日、社長交代人事を発表した。代表執行役専務の市井明俊氏が21年4月1日付けで代表執行役社長・CEO(最高経営責任者)に昇格する。15年6月から社長を務めてきた内山俊弘氏は代表権のない会長に就任する。

 「新しいものを理解するセンスにたけている」――。2月2日にオンラインで開いた記者会見で内山氏は、次期社長の市井氏をこう評価した()。NSKは現在、19年度から始まった3カ年の中期経営計画(中計)の2年目。今回のタイミングでの社長交代は「次期の中計の立案から責任を持ってもらいたかった」(内山氏)からだという。

図 NSKが社長交代に関するオンライン会見を開催
図 NSKが社長交代に関するオンライン会見を開催
左が社長・CEOの内山俊弘氏で、右が次期社長の市井明俊氏。(出所:オンライン会見の画面をキャプチャー)
[画像のクリックで拡大表示]

 NSKが今後の成長に向けて注視しているのが電動化の動向である。市井氏は「クルマも産業機器もグリーンに向かっている。重要なのはモノを動かすときの摩擦力のコントロール。今まではベアリング単体の使われ方を見てきたが、システムとしてシミュレーションできるようにすれば大きな提案力になる」と意気込む。

 さらに市井氏は、「トライボロジーをサービスとして提供する」(同氏)ことも検討する。トライボロジーは物体の摩擦や摩耗、潤滑などの現象を解明したり制御したりする技術分野を意味する。

 「ベアリングが持つトライボロジーという科学を売るという考え方に頭を切り替えていく」と述べ、製品開発だけでなく、生産システムでも重要になると読む。「顧客がシステム設計する際に、開発のリードタイムを短縮する強みになる。アイデアを具現化していけるか、新しい中計で発表したい」(同氏)と語った。

■変更履歴
公開当初、「トライボロジー」と「トライポロジー」が混在していましたが、「トライボロジー」に統一しました。おわびして訂正します。本文は修正済みです。[2021/02/02 21:30]