国際ロボット連盟(International Federation of Robotics:IFR)は2021年1月27日、「自動化が進む世界の上位10カ国」を発表した(図)。2020年9月に発表したロボット統計「World Robotics 2020」に基づき、従業員1万人に対して稼働していた産業用ロボットの数を表す「ロボット密度」を算出したもので、1位がシンガポール、2位が韓国、3位が日本だった。

図:ロボット密度上位10カ国(出所:国際ロボット連盟)
図:ロボット密度上位10カ国(出所:国際ロボット連盟)
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* IFRのニュースリリース

 1位になったシンガポールでは、2019年も従業員1万人当たり918台のロボットが稼働していた。半導体やコンピューター周辺機器といったエレクトロニクス産業が自動化をけん引しており、稼働数の75%を占めるという。

 韓国のロボット密度は同868台だった。産業分野別で見ると、液晶ディスプレーやメモリーチップの製造が自動化をけん引。自動車や電気自動車向けバッテリーの製造で主要な拠点になっていることも、ロボット密度の上昇につながった。

 日本は同364台である。日本についてIFRは「世界で最もロボット製造が盛んな国で、ロボットでさえもロボットが組み立てており、世界のロボット生産の47%は日本製」と指摘している。稼働している産業の内訳は、電気・電子産業が34%で自動車産業が32%、金属・機械産業が13%とする。

 4位は同346台のドイツだった。「欧州最大のロボット市場」(IFR)であり、欧州の産業用ロボットの38%がドイツの工場で稼働している。特に、自動車産業でのロボット密度は世界最高水準という。5位(同274台)のスウェーデン(同274台)では、金属産業と自動車産業が稼働数の35%ずつを占める。

 米国は9位(同228台)、中国は15位(同187台)である。米国は、2019年の自動車・軽自動車の生産量が中国に次ぐ2位となり、それに伴ってロボット密度も上昇した、とIFRはみている。中国は、自動車生産の他に電子デバイスやバッテリー、半導体、マイクロチップの生産量も多く、ロボット密度は「ダイナミックな発展」(IFR)を続けているという。

 IFRによると、製造業におけるロボット密度の平均は同113台で、過去最高を更新した。地域で分けると西欧と北欧諸国で高く、ロボット密度はそれぞれ同225台と同204台。次いで、同153台の北米、同119台の東南アジアが続いている。