オランダNXP Semiconductorsは、リファレンス車載コンピューターの第3弾「BlueBox 3.0」を発表した(ニュースリリース)。BlueBoxは自動運転車やコネクテッドカーのコンピューティングシステム/ソフトウエアアプリケーションの開発や検証に向けたもので、第1弾は2016年に発表されている*1

「BlueBox 3.0」
「BlueBox 3.0」
(出所:NXP)
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 「BlueBox 3.0は第2弾の『BlueBox 2.0』に比べて処理性能を2倍に高め、車載コンピューティングシステムで主流になってきたドメインアーキテクチャーに加えて、次世代のゾーンアーキテクチャーに対応可能である」(同社)。BlueBox 3.0を利用することで、競合との差異化につながる機能をクルマに追加したり、自動運転レベル2.5の量産車を開発したりすることが容易になるという。

クルマのコンピューティングシステムのアーキテクチャー
クルマのコンピューティングシステムのアーキテクチャー
左が従来。中央が現在、主流になってきたドメインアーキテクチャー。機能別に回路をまとめる。今後は右のゾーンアーキテクチャーに移行すると言われている。場所ごとに回路をまとめる。(出所:NXP)
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 BlueBox 3.0のCPUは、最大2.2GHz動作のArm Cortex-A72を16個集積した車載プロセッサーIC「Layerscape LX2160A」*2である。車載ネットワークプロセッサーIC「S32G274A」*3も搭載しており、ISO26262 ASIL-Dに準拠した演算やネットワーク処理を可能にするという。また、AIや機械学習処理のアクセラレーターとして仏Kalrayのメニー・コア・プロセッサーIC「MPPA(Massively Parallel Processor Array) Coolidge」を接続可能で、自動運転/ADAS向けの周囲認識、予測、経路探索が容易になるとする。各種I/Oインターフェース回路を備えており、レーダーやカメラ、LiDARなどのセンサーを直接接続できる。

「BlueBox 3.0」の機能ブロック図と仕様表
「BlueBox 3.0」の機能ブロック図と仕様表
(出所:NXP)
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 NXPはBlueBox 3.0のサポートに向けて、様々なパートナー(独dSPACE、独embotech、米Edge Case Research、スペインeProsima、米Green Hills Software、仏Intempora、米Micron Technology、米MicroSys、米Real-Time Innovations、独Teraki)と手を組んでおり、例えばパートナーが提供するソリューションを利用することで短時間での開発が可能になるという。BlueBox 3.0は現在、特定顧客に対して出荷中である。