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 米SIA(Semiconductor Industry Association:米国半導体工業会)は、2020年通年の半導体の世界売上高が前年比6.5%成長して4390億米ドル(約46兆円)に達したと発表した(ニュースリリース)。WSTS(World Semiconductor Trade Statistics:世界半導体市場統計)が20年12月に発表した予測成長率の5.1%*1から1.5ポイントも上振れした結果となった。

 WSTSが例年12月に発表する予想値は、翌年2月に発表される実績値とほぼ一致する。今回のように予想から1.5ポイントも外れるのは異例だ。その原因の1つが車載半導体の売上高の変動の大きさである。SIAが21年2月4日に出したブログには、車載半導体売上高の変動を示すグラフ(下図)が紹介された。欧米で新型コロナウイルスのまん延が深刻になった20年3月に売上高が急減。4月と5月は前年同月比で30%以上減少した。その後、感染の広がりを抑え込むことに成功した中国でクルマの需要が回復すると、売上高は徐々に回復。複数の政府がSDGs(Sustainable Development Goals)に絡んでEV化推進を表明したことが手伝い、11月と12月は前年同月比で10%を超える売上高となった。

世界市場における車載半導体売上高の前年同月比の推移
世界市場における車載半導体売上高の前年同月比の推移
(出所:WSTSおよびSIA)
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 ただし、車載半導体の売上高は半導体市場全体の10%以下であり*2、これだけでは大きな上振れは説明できない。クルマと非クルマの間でのファウンドリーのラインの取り合いの結果として実需要を上回る買い増しがあったり、新型コロナのパンデミックで早いうちから好調だったICT(Information and Communication Technology)分野でのさらなる需要増などがあったりしたが、WSTSの予測ではそれらを反映しきれなかったようだ。