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 三井住友フィナンシャルグループ(FG)は2021年2月17日、AI(人工知能)を使った照会応答支援システムを自社グループのコールセンターに導入すると発表した。米シリコンバレーのAI技術ベンチャーなどと組んで自然言語処理に特化した「BERT」に基づく独自のAI技術を開発。21年6月からSMBC日興証券などに導入する。国内金融グループにおける実用化は初という。コールセンター運営の総コストの2割削減を目指す。

 AI技術ベンチャーの米Allganize(オルガナイズ)日本法人のほか、日本総合研究所およびJSOLと共同開発した。Allganizeは自然言語処理技術を使ったチャットボット事業を運営する。

 BERTは米Google(グーグル)が2018年に公表した技術で、問い合わせへの応答や文章の検索、要約といった用途に強みを持つ。新たに開発したAIシステムでは、BERTを軽量化した派生技術とAllganizeの独自技術を組み合わせた。学習に必要な計算量や計算時間、コンピューターの費用を抑えながら、より効果的に学習できるようにした。

 新システムの性能を検証したところ、初期正答率は76.0%と、三井住友銀行(SMBC)グループが導入済みのAIシステムより20ポイント以上高かった。FAQを4000件学習するのにかかった時間も、従来システムの6カ月に対して新システムは2カ月で済んだ。

 新システムはまずSMBC日興証券と三井住友カードのコールセンターで導入する。SMBCをはじめグループ全体への導入も視野に入れる。三井住友FGは量子コンピューターを使ったコールセンター要員最適化など、先端デジタル技術の活用を進める方針だ。