PR

 政府は2021年2月19日、自治体が実施する新型コロナワクチンの接種を支援する「ワクチン接種記録システム」の開発や保守について、2013年設立の医療スタートアップであるミラボと、約3億8500万円で随意契約を結んだと発表した。同システムは政府が2021年4月から自治体向けに提供する。

 内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室(以下IT室)が2021年2月17日付けで契約を結んだ。ワクチン接種記録システムは、マイナンバーを使うなどして個人への接種状況を把握しやすくするのが狙いで、河野太郎規制改革相が2021年1月末に構築を表明。小林史明内閣府大臣補佐官が主導し、IT室のメンバーらが検討を進めてきた。

 IT室はミラボを選定した理由について、65歳以上の高齢者や基礎疾患を持つ人への接種開始が始まる4月までに「確実に間に合うよう提案されたシステムを総合的に判断した。過去に予防接種管理システムの開発経験があることなどを考慮した」としている。新システムの開発を巡っては複数のベンダーが提案していた。

 ワクチン接種記録システムはクラウドでデータベースを管理する。自治体は行政機関専用のLGWAN(総合行政ネットワーク)やインターネットを利用して接種情報を登録する。国や自治体はダッシュボードで接種状況をリアルタイムに把握できる。

開発するワクチン接種記録システムのスコープ
開発するワクチン接種記録システムのスコープ
出所:内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室
[画像のクリックで拡大表示]

 東京都港区の「みなと保健所」は2020年4月にミラボが開発した「健康観察システム」の利用を始めている。新型コロナ感染者のうち自宅療養中の軽症者や濃厚接触者の体調急変などに迅速な対応ができる。港区はミラボの電子母子手帳などを導入しており、そのためのサーバーやネットワークのシステム基盤のサブシステムとして構築したので短期間に開発できた。関係者によると、省庁のシステム改修を請け負った実績もあるという。