ソフトウエア製品の分析ソリューションを提供する米Pendo.io(Pendo)は2021年3月2日、オンラインで説明会を開き、日本支社の開設や国内での事業戦略について発表した。

 日本法人であるPendo.io Japan(ペンド・ジャパン)の代表にはBox Japan元上席執行役員の高山清光氏が就任する。国内でパートナーとの提携を進めながら、初年度は20社への導入、今後6年で100億円の売り上げを目指すとしている。

ソフトウエアの使用状況を分析、インサイトを導く

 米Pendoは、ソフトウエア製品の使用状況を分析することで、改善につなげていくソリューションを提供している。ローコード/ノーコードで企業の採用やトレーニングなどを自動化したり、プロダクトチームがさまざまな機能やソフトウエアを活用・推進したりするのを支援する。

 2013年に創業後、東京を含む世界7拠点にオフィスを構え、従業員は500人以上、米Salesforce.comや米Trend Microなど顧客企業1700社超のうち、50社は「フォーチュン500」企業とする。

 説明会に登壇した米Pendo創業者兼CEO(最高経営責任者)のトッド・オルソン氏は、多種多様なソフトウエアがある中で使い勝手の悪さにユーザーは不満を抱き、従業員は仕事の効率が落ちていると指摘する。

米Pendo.io創業者兼CEO(最高経営責任者)のトッド・オルソン氏
米Pendo.io創業者兼CEO(最高経営責任者)のトッド・オルソン氏
(出所:ペンド・ジャパン、以下同じ)
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 これに対してPendoは「プロダクト主導(product-led)」のアプローチを提唱。日本のプロダクトリーダーは協調性が高く勤続年数も長いにもかかわらず企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を主導していないとの調査結果を挙げ、Pendoを導入する必要性を訴えた。

 具体的には、Pendoのエージェントをインストールすることでソフトウエアの使用状況を分析。そこからインサイトを導き出し、ユーザーが求めていることや改善の方法を提案できるという。

Pendoを使うことで使用状況を分析、改善につなげる
Pendoを使うことで使用状況を分析、改善につなげる
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 事例として、ある米国の銀行を挙げた。投資アプリから資産を移動した8万人のユーザーがこの銀行で口座を開設する際、Pendoを活用することでサポートコストの削減やUXの向上に貢献できたという。従業員向けでは、米国の不動産会社が13万人の販売担当者に新しいCRM(顧客関係管理)を提供する際、Pendoのアプリ内トレーニングを利用した事例を紹介した。

 日本上陸のタイミングについて、日本代表/カントリーマネージャーの高山清光氏は「この1年、政府や自治体、企業のDXが最も本格化する」と語る。今後大量の人材が不足することや、DXを加速させる菅義偉首相のビジョンも背景にあるという。

ペンド・ジャパン日本代表/カントリーマネージャーの高山清光氏
ペンド・ジャパン日本代表/カントリーマネージャーの高山清光氏
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 説明会には平井卓也デジタル改革相が動画メッセージを寄せ、「米国のユニコーンが日本に拠点を設立したことを歓迎する。デジタル庁は国や地方のシステムをクラウド、SaaSベースにすることを目指している。Pendoはそうした環境を支援するもので、スタートアップの力強いパートナーになるだろう」と語った。

 平井デジタル改革相がメッセージを寄せた背景はBox Japanのイベントへの登壇などで高山氏と縁があったため。デジタル庁によるPendoの導入については、「導入してもらえればうれしい。提案はしていくが、決まっていることはない」(高山氏)と説明した。

 日本支社は東京・渋谷のWeWorkにオフィスを構え、高山氏を含む3人体制。年内にセールスやマーケティング、サポートなど14人を採用する計画とした。今後はISVやSIベンダーと連携しながら、DXを推進する大手企業、ISVやSaaSベンダー、スタートアップなど20社の導入を目指す。スタートアップ向けには一定期間、無料で提供するという。