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 米Efficient Power Conversion (EPC)は、ToF(Time of Flight)方式の車載用LiDAR(Light Detection and Ranging)に向けた+65V耐圧のGaNパワートランジスタ(GaN FET)を発売した(ニュースリリース)。特徴は、リバース・ゲート・クランプ・ダイオードを集積することなどで、全ゲート電荷量を49pC(標準値)に抑えた点にある。このため、非常に高速なスイッチング動作が可能になり、LiDARの分解能を高められるとしている。

 車載用ディスクリート半導体の品質規格「AEC-Q1010」に準拠した。「高温高湿逆バイアス(H3TRB)や高温逆バイアス(HTRB)、高温ゲートバイアス(HTGB)、温度サイクル(TC)など、すべての厳しい試験をクリアした」(同社)という。具体的な応用先は、車載用LiDARのほか、自律運転車用レーダーや、マイルドハイブリッド車用DC-DCコンバーター(+48V入力、+12V出力)、車載用インフォテインメント機器、トラック用高出力ヘッドランプなどである。

車載用LiDARに向けた+65V耐圧GaN FET
車載用LiDARに向けた+65V耐圧GaN FET
(出所:Efficient Power Conversion)
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 新製品の型番は「EPC2219」である。最大ドレイン電流は、連続時とパルス時どちらも0.5A。オン抵抗は、ゲート-ソース間電圧が+5Vのときに3.3Ω(最大値)と高い。高速なスイッチング動作の実現に向けて全ゲート電荷量を抑えたため、トレードオフ関係にあるオン抵抗が高くなったようだ。入力容量は7pF(標準値)、出力容量は2pF(標準値)、帰還容量は0.013pF(標準値)といずれも少ない。ゲート抵抗は4.8Ω(標準値)。逆回復電荷量はゼロである。

 実装面積が0.9mm×0.9mmと小さいGaN FETダイ上に表面保護膜(パッシベーション膜)を形成した後、4個のはんだボールを取り付けた形で出荷する。動作温度範囲は−40~+150℃。すでに量産を始めている。インターネット通販会社における2500個購入時の参考単価は0.54米ドルである。