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 東芝デバイス&ストレージは、+3.3kV耐圧のSiCパワーMOSFETを2個搭載した小型モジュールを開発した(ニュースリリース)。新製品を3個使えば、3相インバーター装置や3相モーター駆動機器などを構成できる。具体的な応用先は、鉄道車両に向けたDC-DCコンバーター装置やインバーター装置、再生可能エネルギー機器、産業用モーター制御機器などである。新製品の端子配置は、既存のSiCパワーMOSFETモジュールとの互換性を確保したため、置き換えが容易としている。

+3.3kV耐圧のSiCパワーMOSFETモジュール
+3.3kV耐圧のSiCパワーMOSFETモジュール
(出所:東芝デバイス&ストレージ)
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 新製品は同社が新規に開発したパッケージ「iXPLV(intelligent fleXible Package Low Voltage)」に封止した。外形寸法は140mm×100mm×40mmと小さい。同社によると、「耐熱性が高いAgナノ粒子を用いたAg焼結結合技術を使ってSiCパワーMOSFETや配線などを接続したため、最大動作チャネル温度を+175℃に高めると同時に、モジュールの小型化や回路全体の寄生インダクタンスの低減が可能になった」という。寄生インダクタンスは12nH(標準値)と少ないため、サージ電圧の発生量を抑えられる。

 直列に接続した2個のSiCパワーMOSFETのほか、温度検出用のサーミスターと電流検出用のインダクターを1つのモジュールに内蔵した。2個のSiCパワーMOSFETの特性はまったく同じである。SiCパワーMOSFETの最大ドレイン電流は連続時に800A、パルス時に1600A。オン抵抗は2mΩ(標準値)と小さい。ターンオン時のスイッチング損失は250mJ(標準値)、ターンオフ時は240mJ(標準値)とどちらも少ない。このほかの主な仕様は下表の通りである。量産は2021年5月に始める予定である。価格は明らかにしていない。

新製品の主な仕様
新製品の主な仕様
(出所:東芝デバイス&ストレージ)
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