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 2021年3月末開始予定としていた、医療機関などで健康保険証としてのマイナンバーカード利用が遅れる見通しだ。2021年3月4日から始まったプレ運用施設が計画の10分の1にとどまるのに加えて、プレ運用中のトラブルが相次いだ。厚生労働省が2021年3月26日に開催する社会保障審議会(医療保険部会)で正式に決める。

 医療機関などで、健康保険証としてマイナンバーカードを使えるようにするにあたり、厚労省は2021年3月4日から一部施設でプレ運用を実施してきた。ただ、500施設を募ったものの、プレ運用を実施したのは54施設にとどまった。プレ運用では、マイナンバーカードを利用すると、保険資格の情報が登録されていないとシステムに表示されるなどのトラブルが相次いだ。厚労省によると、「(健康保険組合などの)保険者側の問題」(厚労省医療介護連携政策課)が原因とみられるという。

 また、医療機関側も保険証をマイナンバーカードとして利用するための関連システムの導入が遅れている。政府は2021年3月末に医療機関など全施設の6割に関連システムを導入することを目標としていたが、2月時点での申し込み施設は全施設の3割と目標の半分にとどまっていた。

 プレ運用中は、患者はマイナンバーカードに加えて、従来使っている保険証も医療機関に持参して、システムが正しく動作するかなどを確認している。本格運用が始まると、マイナンバーカードの持参だけで保険資格を確認できるようになる。

マイナンバーカードの健康保険証としての利用に必要となる、顔認証付きカードリーダー端末。医療機関などの受付窓口に設置する
マイナンバーカードの健康保険証としての利用に必要となる、顔認証付きカードリーダー端末。医療機関などの受付窓口に設置する
撮影:日経クロステック
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