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 成田国際空港(NAA)と東京国際空港ターミナル(TIAT)は2021年3月25日、成田空港と羽田空港を出発する国際線航空便で4月13日から搭乗関連の一連の手続きに顔認証を使用する実証実験を始め、7月にも本格運用へ移行すると発表した。パスポートや搭乗券を提示する頻度を減らして搭乗客の流動をスムーズにするほか、新型コロナウイルス感染症対策にもつながるとしている。

 実証開始時点で顔認証に対応する航空会社は、成田では日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)の2社、羽田ではJAL、ANA、デルタ航空の3社。成田・羽田とも、他の航空会社でも順次顔認証を可能にする予定。成田では自動チェックイン機、羽田では顔画像登録用の専用端末で顔画像とパスポートを登録すると、その後の手荷物預け入れや搭乗口での改札などの際にパスポートや搭乗券の提示が不要になる。2空港の顔認証システムはいずれもNECが提供する。出国審査は法務省がパナソニック製の「顔認証ゲート」の導入を進めており、今回の顔認証システムとは連携していない。

顔認証による搭乗関連の手続きの流れ
顔認証による搭乗関連の手続きの流れ
(出所:TIAT)
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 航空業界では、顔画像にパスポート、搭乗券の情報をひも付けた認証データである「OneID」による搭乗手続きの導入が進められており、米国アトランタやシンガポールなどの空港で運用が始まっている。国内でも国土交通省と成田・羽田など国際線の主要空港、JAL・ANAなどの主要航空会社が導入準備を進めていた。成田と羽田では今回の顔認証システムについて「Face Express」という共通のサービス名で展開する。当初は2020年夏の東京五輪・パラリンピックに伴う外国人旅行者の急増に備えるため同年春の運用を目指していたが、新型コロナウイルス感染症の流行などで延期となっていた。

NECが2019年に報道公開した、顔認証によるチェックイン手続きのデモ
NECが2019年に報道公開した、顔認証によるチェックイン手続きのデモ
(撮影:日経クロステック)
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