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 東京証券取引所は2021年3月25日、2020年10月1日に発生したシステム障害を受けた再発防止策の最終報告書を発表した。コンティンジェンシー・プラン(緊急時対応計画)における売買再開の基準や運用を明確にし、売買再開にあたっては、注文受付時間と売買時間をそれぞれ最低でも15分確保することを条件とした。

 2020年10月1日に発生したシステム障害を巡っては、売買停止後の再開ルールや手順が整備されていなかったため、東証は終日売買停止に追い込まれた。そこで、東証は証券会社や投資家、システム開発会社などが参加する「再発防止策検討協議会」を立ち上げ、売買停止・再開に関するルールや手順などを議論してきた。

 最終報告書では、当日中の売買再開を判断するうえで、市場全体の売買代金シェアで約50%の証券会社が取引に参加できることを基準として明示。これに加えて、個人投資家の売買代金シェアで約30%、個人と取引がある証券会社で5社程度が取引に参加できることも売買再開の基準として示した。売買再開にあたっては、全ての取引参加者を対象に意見を聞くプロセスも整備する。

 受け付けた注文を取り消すことで円滑に売買を再開できる場合、取引所が注文を能動的に取り消して売買再開を目指すと明記した。証券会社には原則、発注し直してもらう。売買再開に向けてシステムの再起動が必要な場面では、再起動による再開も手段の1つになることを示した。