PR

 PwC Japanは2021年3月30日、企業のAI(人工知能)活用状況を調査した「2021年AI予測調査日本版」の分析結果を記者向けに説明した。調査は2020年12月に実施し、AIを導入済みまたは導入検討中の企業の部長職以上を対象に、Web上でアンケートを実施した。回答者は315人だった。

 「新型コロナウイルス感染拡大の影響で企業のAI利活用状況の二極化が進んだ」とPwC Japanグループのデータ&アナリティクスリーダー/AI Labリーダー兼PwCコンサルティング合同会社のパートナーの中山裕之氏は話す。

 コロナの影響で「AI利活用の取り組みが加速した」と回答した企業の割合は32%だったのに対し、「遅延した」と回答した企業の割合は27%だった。加速した企業については新型コロナをきっかけにデジタル化を推進し、「例えば人流データ解析やSNS(交流サイト)投稿の分析をマーケティングに生かすなどの新たな取り組みを始めている」(中山氏)。一方、遅延した企業はコロナ対策に経営資源を割く必要が出てきたため、デジタル化について遅れが生じているという。

 さらに同社は2020年版と2021年版それぞれの調査について、企業におけるAIの業務への導入状況を5段階で示した。具体的には「全社的に広範囲の業務にAIを導入」「一部の業務でAIを導入」「PoC(概念実証)実施済み、AI導入準備中」「PoCを実施したが本番導入に至っていない」「AI導入検討中(現在未導入)」だ。

 「全社的に広範囲の業務にAIを導入」の段階にある企業は2020年では全体の5%だったが、2021年には16%と1割を越えた。「一部の業務でAIを導入」の段階にある企業は2021年には27%と、2020年より5ポイント増えた。「AI導入検討中(現在未導入)」と回答した企業は2020年には37%、2021年には33%と微減だった。