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 ドイツBMW Group(BMWグループ)は2021年3月30日、米Livent(リベント)からリチウムを調達する契約を交わしたと発表した。複数年契約の総額は約2億8500万ユーロになる。BMWグループは2030年までにグローバル売上高の少なくとも半分は電気自動車(EV)になると予想している。EV需要の拡大に向け、今回の契約により電池セルの主要原料であるリチウムを確保する。

(写真:BMW Group)
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 BMWグループは、2019年にオーストラリアの鉱床からリチウムを調達する契約を締結している。同グループにとって2番目の調達先となったLiventはアルゼンチンでリチウムを調達し、2022年から同グループの電池セルメーカーにリチウムを直接供給する。Liventとの契約により技術的、地理的、地政学的に個々のサプライヤーへの依存度を下げたとする。

 Liventは、アルゼンチン、ボリビア、チリの国境地域にある塩湖からリチウムを採取する。この塩湖には世界のリチウム埋蔵量の半分があるとされる。従来のリチウム採掘では、塩湖の下層から塩水をくみ出し、蒸発させていた。Liventは、周囲の生態系への影響を最小限に抑えるため、持続可能なリチウム抽出方法を開発した。この方法では、使用した塩水のほとんどを湖に戻し、抽出工程で使われる溶剤やそのほかの化学薬品は、周辺環境に排出することはないという。また、蒸発漕をほとんど使用しないため、占有するスペースも大幅に縮小できる。

 BMWグループはドイツBMSFとともに、アラスカ大学アンカレッジ校とマサチューセッツ大学アマースト校に、南米でのリチウム採掘方法の水使用に関する科学的な評価を2020年後半に委託した。リチウム採掘が周辺地域の水資源と生態系に与える影響を調査し、採掘技術の持続可能性を評価する。調査結果は2022年第1四半期に提供されるという。