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 韓国LG Electronics(LG電子)は2021年4月5日、スマートフォン(スマホ)の生産・販売事業から撤退すると発表した。同日の取締役会で決定した。同年5月末まで生産を続け、同年7月末に販売終了する見通し。「スマホ市場の価格競争の激化」(LG電子)が撤退の理由と説明した。事業売却せず、スマホ開発で培った人材と技術を今後、主力事業のテレビや家電製品に転用するという。

 同社のスマホ事業は近年不振にあえいでいた。米調査会社IDCによる20年の世界スマホ出荷台数調査でも、世界シェア5位までにLG電子はランクインしていない。「近年、多くの競合他社が安価なエントリーレベルの機器を打ち出している。そのような潮流に対応することができなかった」(LG電子)と市場戦略の失敗を振り返る。

 同社は高価格帯スマホに活路を見出し、21年1月に開催された米家電見本市「CES 2021」にて、画面が巻物のように伸縮するスマホ「LG Rollable」を公開するなどしていた。

画面最大時のLG Rollable
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画面最大時のLG Rollable
画面の大きさと解像度は、最小時が6.8型で1080×2428画素、最大時が7.4型で1600×2428画素だという。 (出所:LG Electronics)

 スマホ事業から撤退するが、モバイル技術の研究開発は今後も継続するという。通信やカメラのテクノロジーを次世代テレビや家電製品、電子部品などに応用する。

 同社のスマホ事業はピーク時で韓国Samsung Electronics(サムスン電子)、米Apple(アップル)に次ぐ3位の世界シェアを占めていた。その後、低価格帯スマホを多く手掛ける華為技術(Huawei)や小米(Xiaomi)の台頭に伴い後退した。これら中国勢の躍進によって、ソニーやシャープといった日本のスマホメーカーもシェア上位から退けられている。

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