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 「2021年開催の東京オリンピック・パラリンピックにおけるサイバー攻撃のリスクは増えない」。米サイバーセキュリティー対策企業、CrowdStrike(クラウドストライク)でインテリジェンス担当シニアバイスプレジデントを務めるアダム・マイヤーズ氏は2021年4月16日の記者説明会でこう強調した。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、東京オリパラは既に海外からの一般観客の受け入れを断念した。「観客が限定されるため、サイバー犯罪者のモチベーションが下がる。金銭目的のサイバー犯罪は想定よりも増加しないだろう」(マイヤーズ氏)。

 マイヤーズ氏によれば、これまでオリパラは国の威信をかけた国家支援型のサイバー攻撃の対象になってきた面もあるという。首脳ら賓客が開会式などに出席するためだ。日本政府は東京オリパラに合わせて来日する海外要人の随行員の人数を絞るよう要請していると報じられている。その分、国家支援型のサイバー攻撃の脅威も減る可能性が高いというわけだ。

 日本の企業や組織が受けたサイバー攻撃の件数は「世界の状況から見れば小規模だ」とマイヤーズ氏は指摘する。そんななかでも「ここ1年では主に北朝鮮、イラン、中国、韓国、ロシアなどが日本企業を攻撃している」(同)。

 攻撃の狙いは、政治・外交情報の収集や産業スパイが多いという。北朝鮮からのサイバー攻撃については金銭目的は多いようだ。「暗号資産(仮想通貨)をインターネットに接続された状況で保管する『ホットストレージ』から情報を盗むケースがよく見られる」とマイヤーズ氏は注意を呼び掛けた。