ヤマザキマザック(愛知県大口町)は、同社のオンラインサービス「Mazak iCONNECT」の新機能として、設備のさまざまな情報を集約・提供する「WEBサービス」を開発。同社製NC搭載機のユーザーを対象に、無料提供を開始した。

 Mazak iCONNECTは、ユーザーの工場にある同社製の工作機械と同社のサポートセンターをネットワークでつなぎ、設備の遠隔診断などをクラウド上で実施するサービス。WEBサービスでは、所有機械の各種情報を確認する他、マニュアルをダウンロードしたりパーツの注文履歴を確認したりできる。

 Mazak iCONNECTは、工作機械とサポートセンターをつなぎ、NC装置や生産支援ソフトを利用した従来のサポートよりも多様なメニューを提供する(図1)。米Cisco Systems(シスコシステムズ)の技術協力を得て開発したプラットフォームを採用しており、大容量のデータを高速かつ安全にやり取りできるという。

図1:「Mazak iCONNECT」の概要
図1:「Mazak iCONNECT」の概要
工作機械とヤマザキマザックのサポートセンターをつなぎ、各種サポートを提供する(出所:ヤマザキマザック)
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 新たに、無料のWEBサービスとして[1]所有機器一覧、[2]マニュアルダンロード、[3]パーツ注文履歴、[4]サービス訪問履歴の4つの機能を追加した(図2)。[1]は、機械の名称や機番、納入日、保守期限などの情報を一覧で表示する。[2]から、取り扱い説明書や保守説明書、プログラミングマニュアル、パラメーター一覧表などをダウンロードできる。[3]で、注文したパーツの発送日や品番、数量、品名などの確認が可能。[4]では、サービス提供日や内容などを見られる。

図2 「WEBサービス」で利用できる新機能
図2 「WEBサービス」で利用できる新機能
従来のMazak iCONNECTにはなかった機能として、4つの機能を用意した(出所:ヤマザキマザック)
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 WEBサービスの提供開始と併せて、Mazak iCONNECTの料金体系も見直した。具体的には、無料のWEBサービスと有料の「M2Mサービス」を設定(図3)。WEBサービスには、上記[1]~[4]に加えて、これまでMazak iCONNECTで提供していた[5]ダウンロードセンタ、[6]マザックeラーニング、[7]マシンFAQの3機能を組み込んだ。

図3:「Mazak iCONNECT」の料金体系の変更
図3:「Mazak iCONNECT」の料金体系の変更
Mazak iCONNECTを無料の「WEBサービス」と有料の「M2Mサービス」に分けた(出所:ヤマザキマザック)
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 [5]からは、購入したソフトだけでなく試用版の生産支援ソフトもダウンロードできるので、事前に導入効果を検証した上でソフトの購入を決められる。[6]では、プログラミングや段取り・各種設定、機械操作などのトレーニング動画を視聴できる。動画には、同社のテクノロジーセンターで提供する内容を収録している。[7]には、検索・絞り込み・並び替え機能を持たせて、簡単に検索できるようにした。

 一方のM2Mサービスには[8]ミル主軸パフォーマンス診断、[9]CNCバックアップ、[10]稼働ダッシュボード、[11]稼働履歴報告、[12]メンテナンスマネージャの5つの機能を用意した。

 [8]はNC装置として「MAZATROL SmoothAi」を搭載した工作機械に対応したもので、定期的に主軸を診断する。異常が検出されれば、同社のサポートセンターから遠隔で詳細な診断を受けられる。[9]は、加工プログラムや工具データ、パラメーターなどをクラウド上に自動でバックアップする機能。バックアップスケジュールやデータは、機械ごとの設定・管理が可能だ。

 [10]は、各機械の稼働ステータスを一覧で表示する。表示更新周期は、任意に設定できる。[11]により、日/週/月ごとの平均稼働率と過去の推移、機械停止の原因となったアラーム履歴の確認が可能。[12]に機械の定期点検実績を入力することで、メンテナンス状況を簡単に管理できる。入力された内容はNC装置の定期点検画面にも反映されるので、点検忘れを防げる。

 M2Mサービスを1台で利用する場合の利用料金は、1年契約が3万円(税別、以下同)、3年契約が8万4000円、5年契約が13万円。別途、機械内蔵型の通信機器の購入代金として25万3000円がかかる。MAZATROL SmoothAi搭載機については、通信機器に加えてサービス利用料が3年間無料になる。複数の機械でM2Mサービスを利用するときの1台当たりの利用料金は、1年契約が1万5000円、3年契約が4万2000円、5年契約が6万5000円。最大10台を接続できる外付け型の通信機器の購入代金として35万6000円がかかる。