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 松井証券は2021年4月27日夕方、2021年3月期の決算発表会を開催した。同社は3月24日、証券取引システムの開発委託先であるSCSKの元社員が、約2億円を不正に出金した疑いで逮捕されたと公表していた。発表会で松井証券の和里田聰社長は「現時点で不正出金による松井証券からの顧客の離脱や事業への影響は無いと認識している」と話した。

 和里田社長によると3月24日、不正出金に関する問い合わせ対応のため専用ダイヤルを準備したが、当日の問い合わせは50件程度、翌25日の問い合わせは40件程度であり「それほど(多くの)顧客からの反応はなかった」という。4月以降の新規口座開設への影響は「他社の新規口座開設状況を見ながら(今後)判明していくことだ」(和里田社長)とした。

 事件に関する報告書を公表するかについては「現時点で判明していることは公表当日の記者会見で説明しており、再発防止策も出している」(和里田社長)とし、改めて報告書を公表する予定はないとした。SCSK元社員は、証券取引システムの本番環境からログインパスワードや暗証番号を含む出金に必要な個人情報を抜き出したとされる。本番環境から個人情報を持ち出した具体的手段や個人情報の暗号化状況について、2021年4月27日時点で松井証券及びSCSKは明らかにしていない。