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 日本航空(JAL)傘下の格安航空会社(LCC)であるZIPAIR Tokyo(ジップエア)は2021年4月28日、4月21日から続いていた予約システムの障害が午前10時に全面復旧し、航空券の新規予約や変更、キャンセルなどの手続きを再開したと発表した。航空会社の売り上げの源泉となる予約機能が、利用するクラウドサービスのマルウエア被害で長期間ダウンするという異例の事態は、発生から約7日で解消した。ただし、多数の航空会社が利用するクラウドサービスにマルウエアが侵入した手口など、根本原因の特定には至っていない。

システム障害からの復旧を告知するジップエアのWebサイト
システム障害からの復旧を告知するジップエアのWebサイト
(出所:ZIPAIR Tokyo)
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 システム障害が起きていたのは、ジップエアが契約する米Radixx(ラディックス)の航空会社向けクラウド旅客系サービスシステム(PSS)「Radixx」のうち、予約・発券などの機能を提供する中核コンポーネント「Radixx Res」。4月20日(現地時間)にマルウエアへの感染が発覚し、Radixx Resを利用する世界各地のLCCなど約20の航空会社で予約関連業務ができなくなっていた。

 ジップエアでは4月21日朝(日本時間)から新規予約や変更、キャンセルなどの手続きがしづらい状態となり、同日午後1時ごろから手続きできなくなっていた。ジップエアによると「ラディックス側で復旧作業を進めるとともに、ダウンタイムが長引いたことから全面復旧させる前にテストを慎重に実施した」(ジップエア広報)といい、それらを経て7日ぶりの予約機能再開となった。マルウエアによる予約客の個人情報への影響については「現在のところ、個人情報が消失・流出するといった事態は確認されていない」(同)としている。

 国内の航空会社ではANAホールディングス傘下のPeach Aviation(ピーチ)でも、Radixx Resのシステム障害により4月21日の午前8時45分ごろから予約関連の手続きができなくなり、4月27日午後0時に復旧していた。ただ、マルウエアの種類や感染の経緯などについてラディックスは明らかにしておらず、ジップエアでも「マルウエアに感染したという公式発表内容以上の情報は届いていない」(ジップエア広報)とする。