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 Zホールディングス(ZHD)が2021年4月28日に発表した2021年3月期の連結決算(国際会計基準)は、売上高に当たる売上収益が前期比14.5%増の1兆2058億円、営業利益が同6.5%増の1621億円と増収増益だった。

 2019年11月に子会社化したZOZOの業績が通期で貢献したことに加え、2021年3月にLINEと経営統合したことなどが寄与した。営業利益に減価償却費などを戻し入れ、非経常・非現金収支を除いた調整後EBITDAは前期比18.8%増の2948億円となった。一方で純利益(親会社の所有者に帰属する当期利益)は同14.1%減の701億円で、2019年度にPayPayの持ち分変動に伴う利益を計上した反動で減益となった。

 セグメント別では、「コマース事業」が売上収益で前期比1248億円増、営業利益で349億円増と貢献した。Yahoo!ショッピングやPayPayモール、ZOZOなどのEC事業が新型コロナ禍で大きく伸長。EC取扱高は前期比24.4%増の3.22兆円と初めて3兆円を超えた。

 PayPayはキャッシュバックなどのキャンペーン効果で、2021年3月末時点の登録者数は前期末の1.4倍に当たる3803万人、加盟店数は同1.5倍に当たる316万カ所に増加した。今後は、傘下のジャパンネット銀行を「PayPay銀行」へ、ワイジェイカードを「PayPayカード」へ社名変更するなどして、PayPay経済圏の拡大を図る。

 「メディア事業」セグメントの売上収益は前期比46億円増、営業利益は69億円減の増収減益。ディスプレー広告の売上収益が同201億円増の1909億円と伸長した一方、検索広告は同72億円減の1629億円にとどまった。営業活動や広告商品の見直しなどでプラス成長を維持したが、新型コロナ禍で広告出稿は減少が続き、今後についても「需要動向は引き続き不透明」(発表資料)としている。

 2022年3月期の通期業績予想は、売上収益が1兆5200億~1兆5700億円(前期比26.1~30.2%増)、調整後EBITDAが3030億~3130億円(同2.8~6.2%増)とした。増収増益を見込む一方、「新型コロナウイルスの影響により依然として事業環境が不透明であること、加えてLINEとの経営統合の初年度ということもあり、幅を持たせた業績予想としている」(発表資料)という。