PR

 オランダNexperia(ネクスペリア)は、オン抵抗が35mΩ(標準値)と低い+650V耐圧のGaNトランジスタ(GaN FET)を発売した(ニュースリリース)。TO-247パッケージに封止している。同じパッケージに封止した同社従来品のオン抵抗は50mΩ(標準値)だった。今回の新製品は、これと比較するとオン抵抗を約30%削減した。

 出力電力が2k〜10kWのスイッチング電源(AC-DCコンバーター)やDC-DCコンバーターなどに向ける。具体的な応用先は、サーバー用電源や通信機器用電源、太陽光発電用インバーター、サーボモーター用駆動回路などである。例えば、今回の新製品をサーバー用電源に適用した場合、コンピューター電源モジュールの消費電力に関する標準規格「80PLUS」の最上位グレードである「TITANIUM」をクリアできるという。「2k〜10kW出力のサーバー用電源をSiパワー半導体で構成した場合、80 PLUS TITANIUMをクリアするのは難しかった。発売したGaN FETを採用すれば、オン抵抗が低いため、少ない部品点数かつ低コストでクリアできる」(同社)。

オン抵抗が35mΩと低い+650V耐圧GaN FET
オン抵抗が35mΩと低い+650V耐圧GaN FET
(出所:Nexperia)
[画像のクリックで拡大表示]

 同社独自のGaN FET技術「GaN HEMT H2」で製造した。ノーマリーオンのGaN FETを回路的にノーマリーオフのスイッチング素子として使用するためにカスコード接続方式を採用した。従って、SiパワーMOSFETに向けた一般的なゲートドライバーICで駆動できる。ゲートのしきい値電圧は+4Vである。

 新製品の型番は「GAN041-650WSB」。最大ドレイン電流は連続時に47.2A。全ゲート電荷量は22nC(標準値)。入力容量は1500pF(標準値)。出力容量は147pF(標準値)。帰還容量は5pF(標準値)。逆回復電荷量(Qr)は150nC(標準値)である。動作接合部温度範囲は−55〜+175℃。すでに量産出荷を始めている。価格は明らかにしていない。なお今回の新製品は、2021年5月3日〜7日にオンラインで開催されるパワーエレクトロニクス関連の国際学会「PCIM Europe digital days 2021」に出品する予定である。