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 グーグルとLIXILは2021年5月13日に記者説明会を開催し、LIXILがERP(統合基幹業務システム)である「SAP S/4HANA」の稼働インフラとしてGoogle Cloudを採用したと発表した。LIXILは2020年末にSAP S/4HANAの稼働を開始し、既に3システムの利用を始めているという。

 LIXILは2011年に当時のトステムやINAXなど5社が経営統合して誕生し、その後も独グローエや米アメリカンスタンダードなどを買収している。経営統合前の各社の勘定系システムがバラバラに稼働し続け、メインフレームだけで3ベンダーのものが残っていることが課題となっていた。LIXILは古い勘定系システムをSAP S/4HANAに統合するプロジェクトを2014年から進めており、ITインフラの移行先がGoogle Cloudになった。

 記者会見に登壇したLIXIL Digital部門の岩﨑磨常務役員は「ITインフラについては従来、プライベートクラウドを使う方針だった。しかしプライベートクラウドはリソースの急増など変化に対応するのは難しい。そこでリソースの増強がしやすいパブリッククラウドを選択した」と説明する。

 SAP S/4HANAの受け皿を巡っては米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス、AWS)や米Microsoft(マイクロソフト)も積極的な姿勢を見せている。「ディザスターリカバリー(DR)システムを構築するためのネットワーク設計の自由度が高い点や、(インメモリーデータベースを使うSAP S/4HANAの運用に欠かせない)メモリー容量の大きいインスタンスが充実していた点などでGoogle Cloudを評価した」(岩崎常務役員)という。LIXILは以前からGoogle Cloudのデータウエアハウス(DWH)である「BigQuery」を使用しており、「ERPをクラウドでただ動かすだけでなく、そのデータをBigQueryで積極的に活用していく」(同)との方針も示している。