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 NECは2021年5月18日、NECの子会社で新事業創出を推進するNEC Xが米シリコンバレーのアクセラレーターAlchemist Accelerator(アルケミスト)と提携したと発表した。投資家や企業と連携し、NECの研究所などにおける技術の事業化や改良を進める。2021年度から2025年度の5年間で累計10件以上の事業化を目指す。

 「提携を通じて技術起点型の新規事業を強化する」。NECの中島輝行執行役員はこう意気込む。事業化までのスピードを高める狙い。アルケミストの設立は2013年。北米や欧州を中心に、スタートアップ企業の事業化を支援する。3万人を超える起業家や投資家、企業などのつながりがある。創業直後のアーリーステージにあるBtoB向けスタートアップの支援を専門とする。

 NECは2018年、米シリコンバレーにNEC Xを設立した。NECの技術を軸に、アクセラレーターなどと協力しながら新規事業を立ち上げるのが主力事業だ。NECはこの方式を「アウトバウンド」(中島執行役員)と呼んでいる。一般的に日本企業のシリコンバレー拠点はユニークな技術を持つ有望なベンチャーを探しだし、投資や提携を通じて技術を日本へ導入することが多い。

 「NECは技術開発や研究に長年注力してきた。一方で、事業化がスピードの観点から不得手な側面もあり15年くらい課題認識があった」。NECの中島執行役員は同社の課題についてこう指摘する。従来は研究所で開発した技術を事業部側が製品化するのに2年以上かかってしまったケースもあった。

 今回の提携の先行事例として、ソフトウエアコードを可視化し、機械学習を用いてバグをすばやく特定するツールを手がけるスタートアップMetabob(メタボブ)を2021年1月に設立した。NECのコード解析AI(人工知能)技術を応用した。2021年5月時点の対象言語はPythonで、順次増やす。