人工知能(AI)を使ったセキュリティー対策を手掛ける英Darktrace(ダークトレース)は営業人員や販売代理店を増やし、1年後に日本での売り上げを倍増させる。2021年5月20日、オンラインで開いた戦略説明会で明らかにした。セキュリティー人材の不足を補えるサービスなどを軸に日本市場を開拓する。

 ダークトレースの「Darktrace Immune System」は、AIで企業内ネットワークやクラウド環境、産業用制御システムなどを監視するソフトウエアだ。ネットワーク内外のユーザーやデバイスの挙動、通信パターンといった導入企業の環境を学習し、通常の挙動から逸脱した場合に検知・警告する仕組みなどを搭載する。人間の免疫システムに着想を得てアルゴリズムを開発したとしている。

 異常を自動調査し、要約や詳細をまとめるインシデントリポート生成ツール「Cyber AI Analyst」を使えば、脅威の調査から役員などへの報告までの時間を人間に比べて92%削減できるという。

 ダークトレースの日本法人、ダークトレース・ジャパン(東京・渋谷)の鈴木真カントリーマネージャーは会見で「セキュリティー人材は世界的にも不足し、サイバー攻撃は複雑化している。人が調査してリポートにまとめるのは非常に大変」として市場の有望性を語った。

 同社は日本での販売でジェイズ・コミュニケーション(東京・中央)やNECネッツエスアイなど5社と協業している。現状の日本での売り上げは公表していないが、1年後には販売代理店を10社ほどに増やして売り上げを倍増させる計画。販売強化に向け、販売パートナーへの営業担当者や導入事業者のサポート人員も拡充する考えだ。