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 全固体電池の研究開発にブレークスルーがあり、これまで40年以上実現できなかった、リチウム(Li)金属を負極に用いた2次電池で3分での充電と1万回以上という充放電サイクル寿命が可能になったとする研究成果が発表された。セルを大型化して量産できれば、ガソリンの給油と同等以下の時間での超急速充電を1日3回繰り返しても9年以上電池交換が不要なEVが実現する。

 発表したのは、米Harvard University(ハーバード大学) School of Engineering and Applied Science(SEAS)の研究者。学術雑誌「Nature」にも 論文 を掲載した。

 開発した電池は、リチウム(Li)金属を負極に用いた全固体2次電池で、充放電レート(20C)、つまり3分で充電でき、それを1万回繰り返しても電池容量は初期値の82%を維持できたとする。ただし、充放電レートを遅くするとサイクル寿命は短くなる。具体的には1.5C、つまり40分の急速充電では2000回の繰り返しで電池容量は初期値の81.3%になるとする。

 正極活物質当たりの重量エネルギー密度は631.1Wh/kg。これはセルでは、200~300Wh/kgに相当すると推定できる。ただし、試作したセルの電気容量密度は約0.43mAh/cm2と低く、いわゆる薄膜電池と呼ばれるタイプだと推測できる。