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 英MAHLE Powertrain(マーレ・パワートレーン)は2021年5月18日から、電気自動車(EV)や水素燃料電池車(FCV)向けの試験施設の建設を開始したと発表した。新しい試験施設は英ノーザンプトンにある実走行燃費試験(RDE)センター内に510万ポンド(約7億8500万円、1ポンド=154円換算)を投資して設置する。開設は2022年春の予定。

試験施設の建設現場
試験施設の建設現場
(写真:MAHLE Powertrain)
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 MAHLE Powertrainはドイツの大手自動車部品メーカー、MAHLE Group(マーレグループ)のエンジニアリング部門を担う子会社で、英国ノーザンプトンに本社がある。世界的な交通機関の脱炭素化に合わせて、自動車の電動化技術開発に力を入れており、21年3月には五つの新しい試験施設の建設に1200万ユーロ(約16億円、1ユーロ=133円換算)を投資することを発表した。今回の新試験施設はその内の一つ。同社はこのほか、ドイツ・フェルバッハに新しい電動アクスル試験施設を建設し、21年後半にはノーザンプトンに電池パックの生産試験施設を新設する予定。

新しい試験施設の内部
新しい試験施設の内部
(写真:MAHLE Powertrain)
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 EV/FCVの開発案件の増加に合わせ、航続距離を延ばすための試験プログラムが増え、同社が持つ気圧・気候試験室の使用頻度は特に多くなってきたという。新しく追加する第2試験室は、-20~+40℃の温度範囲で、EV用の電池エミュレーターを備え、日光による熱負荷をシミュレーションできるようになる。また、水素燃料を扱うFCVの試験の安全対策として、防爆壁とドーム型の天井が組み込まれる。

 同社の予測では、2035年でも乗用車の73%がまだエンジンを搭載しており、2040年でも半数以上がエンジン車だという。その分、電動車用試験施設の利用は継続し、需要が下がることはないと見ている。EVやFCVのパワートレーン開発に特化した実験設備を追加することで、試験施設としての能力を引き続き拡充する計画だ。