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 伊仏合弁STMicroelectronics(STマイクロエレクトロニクス)は、車載機器用ネットワークであるCAN-FDバスやCANバスに向けた静電気放電(ESD)保護ダイオードを発売した ニュースリリース 。同社は「過渡電圧サプレッサー(TVS:Transient Voltage Suppressor)」と呼ぶ。2ライン対応品であり、CAN H信号ラインとCAN L信号ラインのESD保護に使える。

 特徴は2つある。1つは、端子間容量が3.3pF(標準値)と小さいことだ。このため、信号ラインに流れる高速データに対する影響を最小限に抑えられる。もう1つは、外形寸法が1.1mm×1.0mm×0.55mmと小型の3端子QFNパッケージに封止したことである。「3端子SOT-23や3端子SOT323に封止した一般品と比較すると、基板上の実装面積を75%程度削減できる」(同社)という。

CAN-FDバスやCANバスに向けたESD保護ダイオード
CAN-FDバスやCANバスに向けたESD保護ダイオード
(出所:STMicroelectronics)
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 新製品は、車載用ディスクリート半導体の品質規格「AEC-Q101」に準拠する。端子間容量が3.3pFと小さいため、CAN-FDバスやCANバスのほか、FlexRayやUSBといった高速なインターフェースのESD保護にも使用できる。具体的な応用先は、ADAS(Advanced Driver Assistance System)機器や自律運転機能、車載ゲートウェー機器などに向けた電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)である。

 新製品の型番は「ESDCAN03-2BM3Y」。双方向伝送に対応する。ピークパルス電流は3.3A(8μ/20μsの場合)。クランプ電圧は+33V(8μ/20μs、1Aのパルス電流の場合)と低い。このため「高いESD保護性能が得られる」(同社)という。トリガー電圧(VTRIG)は+28V(最小値)。ESD耐圧は接触放電モデルで±15kVを確保しており、ESD試験規格である「ISO 10605」に準拠する。このほか電気的負荷の電圧変動イミュニティーに対する規格「ISO 16750-2」などをクリアできるという。

 パッケージは、ウェッタブルフランク構造を採用したため、はんだ接合部を自動光学検査(AOI)装置で確認できる。動作接合部温度範囲は−55〜+175℃。すでに量産を始めている。1000個購入時の単価は0.044米ドルからである。