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 デンソーは工場におけるカーボンニュートラルの実現に向けた工程目標を明らかにした。同社工場におけるCO2(二酸化炭素)の排出量は、2020年時点でおよそ190万t。これを35年には20年比35%減の123.5万tまで圧縮する。その上で、排出の内訳を再生可能エネルギーによる電力発電や、カーボンニュートラルなガス燃料の利用に置き換える。2021年5月26日にオンライン開催の事業戦略説明会「DENSO DIALOG DAY 2021」で公表した。

カーボンニュートラルな工場の実現に向けた工程目標
カーボンニュートラルな工場の実現に向けた工程目標
(出所:デンソー)
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デンソー経営役員CCROの篠原幸弘氏
デンソー経営役員CCROの篠原幸弘氏
(説明会の映像をキャプチャー)
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 「世界にある200の工場で、クレジット無し(CO2の排出枠を外部から購入しない)のカーボンニュートラルを目指す」――。説明会で、同社経営役員CCROの篠原幸弘氏はこう話した。同社はすでに、2035年までに「モノづくり」「モビリティ製品」「エネルギー利用」の3領域でカーボンニュートラルを目指すと公表している。今回は初めて、「モノづくり」領域における数値目標を示した。

 まずは、25年までに工場のCO2排出量を20年比86%まで減らす。同社によると、工場のCO2の排出源は、大きく分けて2つある。発電時に生じる「電力由来」と、炉などの生産設備で生じる「ガス由来」である。カーボンニュートラルを達成するには、両方への対策が必要になってくる。「徹底した省エネルギー活動を実施し、再生可能エネルギーによる自社発電も増やしていく方針だ」(篠原氏)。

 前述の25年までの目標を達成した後、同社のカーボンニュートラルの実現に向けた工程は、次の段階に入る。具体的には、再生可能エネルギーによる電力を外部調達することで、電力由来のCO2排出を削減していく。もう一つのガス由来のCO2排出については、当面の間、排出枠のクレジットを外部から購入することで賄う計画だ。

 その後も、同社は自家発電と省エネ活動によって、排出量そのものの圧縮を継続していく。目標とする35年までには、カーボンニュートラルなガス燃料の利用が進み、同社が開発を公表しているCO2の回収技術も実用レベルに達していると予測する。ガス由来のCO2はこのタイミングでカーボンニュートラルを達成し、外部からのクレジット購入も不要になるとの見立てだ。