PR

 米Analog Devices(ADI)は、Liイオン2次電池を最大12セル直列に接続したモジュールに対応した電池(バッテリー)監視ICを発売した ニュースリリース 。最大12セルそれぞれの端子電圧や、温度などを測定して、絶縁型SPI(isoSPI)インターフェース経由でバッテリー・マネジメント・システム(BMS)制御ICに送る。直列接続数が12セルを超える電池パックの場合は、新製品のICを複数個使用し、それらをデイジーチェーン(数珠つなぎ)接続する。「数百セルを直列接続した電池パックに適用できる」(同社)。Liイオン2次電池の材料系(ケミストリー)については、「正極にLiFePO4を使ったLiイオン2次電池など、主要な材料系すべてに適用できる」(同社)とコメントしている。

 車載用半導体ICの品質規格「AEC-Q100」に準拠する。自動車向け機能安全規格「ISO 26262 ASIL-D」をクリアできるという。具体的な応用先は、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)、エネルギー貯蔵システム(ESS)、大型パワーバンク(モバイルバッテリー)などである。

12セル直列のLiイオン2次電池に対応した電池監視ICの主な応用例
12セル直列のLiイオン2次電池に対応した電池監視ICの主な応用例
電気自動車(EV)の応用例である。(出所:Analog Devices)
[画像のクリックで拡大表示]

 新製品の型番は「ADBMS6815」。プログラマブルなノイズフィルターを備える16ビット分解能のA-D変換器を集積した。端子電圧の測定範囲は0~+5V。端子電圧測定の総合測定誤差(TME:Total Measurement Error)は1.5mVと小さい。12セルすべての端子電圧の測定に必要な時間は304μs。絶縁型SPIインターフェースは、伝送媒体に単一のより対線を使用しており、最大伝送距離は20mを確保した。「このインターフェースを使うことでEMI(放射電磁ノイズ)とEMS(電磁ノイズ感受性)を最小限に抑えられる」(同社)。

新製品を4個使った応用回路
新製品を4個使った応用回路
(出所:Analog Devices)
[画像のクリックで拡大表示]

 パッシブ方式のセルバランス機能を搭載した。7本の汎用入出力(GPIO)を備える。スリープ時の消費電流は5.5μAと少ない。このため、「駐車時の電池監視に費やす消費電力を低減でき、電池の常時監視が可能になる」(同社)という。パッケージは48端子LQFPである。

 このほか、最大8セルのLiイオン2次電池を直列接続したモジュールに対応した電池(バッテリー)監視IC「ADBMS6817」を併せて発売した。基本的な特性は、最大12セル直列対応品と同じである。すなわち、端子電圧の測定範囲は0~+5V。端子電圧測定の総合測定誤差(TME)は1.5mV。8セルすべての端子電圧の測定に必要な時間は304μsである。48端子LQFPに封止した。

 2製品どちらも、すでに販売を始めている。価格は明らかにしていない。