OKIは、人工知能(AI)で映像を解析して製品の外観異常を検出するシステム「外観異常判定システム」の提供を開始した(図1)。同社の本庄工場(埼玉県本庄市)で実施した実証実験では、組み立て工程における作業ミスの見逃しをゼロにできた上、他に省力化と自動化を組み合わせて、製造工程全体の作業時間を15%短縮できたという。

図1:検査風景と検査結果の画面例
図1:検査風景と検査結果の画面例
(出所:OKI)
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* OKIのニュースリリース:https://www.oki.com/jp/press/2021/06/z21018.html

 新システムは、製造現場に設置された端末やカメラ、OKIのAIエッジコンピューター「AE2100」、品質管理サーバーなどから成る(図2)。現場端末には、判定結果を表示する機能に加えて、生産管理連携機能やエッジ連携機能を実装。AE2100には、背景との差分で物体を検知する「画像前処理」機能や、画像解析による外観異常検知機能を持たせる。品質管理サーバーは、製品情報や検査画像などを保存する他、検査履歴や画像データの取得、画像判定項目の設定が可能。データにはアクセス権の設定と制御ができる。

図2:「外観異常判定システム」の概要
図2:「外観異常判定システム」の概要
(出所:OKI)
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 検査対象となる製品・部品を撮影し、その高精細映像をAE2100で解析することで、リアルタイムに検査対象の外観異常を検出する。判定結果は、現場端末を通じて即座に作業者へ通知される。同時に、検査画像や製品情報などの証跡データと合わせて品質管理サーバーに蓄積されるので、品質管理や分析に活用できる。

 実証実験では、ローカル5G実験試験局を備える本庄工場の通信機器製造ラインに同システムを導入。映像を5Gネットワークで伝送してAE2100で解析し、外観異常を検出した。同システムにより、熟練者の技術・経験が必要とされる検査工程の自動化が実現すれば、作業者の負担軽減も図れる。

 同社は新システムを「ワイヤレスジャパン2021」(21年6月2~4日、東京ビッグサイト)に出展した。