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 個人情報保護委員会は2021年6月11日、2020年度の年次報告を公表した。企業の個人データの越境移転の調査を報告したほか、マイナンバーを含む個人情報の漏えいなどの事案について、207件の報告を受けたと明らかにした。

 同委員会では2021年3月23日から、事業者における個人データの越境移転に関する実態調査を実施。調査対象の1936事業者のうち150事業者から回答を得て分析した。約55%の事業者が個人データの越境移転を行っており、米国が最も多いが中国などアジア諸国も上位を占めた。「個人データの越境移転先はビジネス展開に合わせ、中国を含めたアジア諸国の割合が高くなる傾向がみられるのではないか」「中国への越境移転は、どの業種においても一定程度行われているのではないか」とした調査の概要を6月9日の同委員会で報告した。

 年次報告では、個人情報保護法に基づく監督について、LINEが中国の委託先事業者に利用者の個人情報へのアクセス権を付与していた事案で実施した立ち入り検査なども報告した。

 2020年度のマイナンバーを含む特定個人情報の漏えいなどの報告受付は156機関で207件だった。2019年度の217件からほぼ横ばいだったが、このうち「重大な事態」は20件から8件に減った。漏えいの多くは、地方公共団体でマイナンバーを含む書類の紛失だった。また、報告徴収は10件(2019年度は75件)、立ち入り検査は23件(2019年度は48件)と2019年度から大きく減ったが、これは新型コロナウイルス感染症対策のため検査が遅れた影響もあるとしている。

■変更履歴
記事公開当初、報告徴収は「40件」としていましたが、正しくは「10件」でした。おわびして訂正します。本文は修正済みです。[2021/6/14 16:40]