NECは2021年6月18日、研究開発部門と新規事業部門を統合して2021年4月に発足させた新組織「グローバルイノベーションユニット」について、報道機関向けの説明会を開いた。新組織を設置した狙いについて、西原基夫取締役執行役員常務兼CTO(最高技術責任者)は「研究開発部門は業種ごとのドメインやビジネスの知識が少ない部分もあった。新規事業部門を連携させることで強化する」と話した。新組織には知的財産に関わる部署も統合し、開発した技術の実用化などに取り組む。

2021年4月に新設したグローバルイノベーションユニットの体制
2021年4月に新設したグローバルイノベーションユニットの体制
(出所:NEC)
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 「NECはここ5年、研究開発部門と新規事業部門の連携を増やしている」(西原氏)。例えば2018年には米シリコンバレーに「NEC X」を設立し、NECの技術を軸にアクセラレーター(スタートアップの支援者)などと協力しながら新規事業の立ち上げに取り組んでいる。他にもAI(人工知能)創薬やAIを活用した農業支援、有人宇宙船データのAI分析などに取り組んできた。

 西原氏は「高度専門職でNECからスタートアップや『GAFA』に転職する人が、ここ数年減ってきた」とも語った。人材の出入りはあるものの、北米など人材獲得競争の激しい地域でもNECからの人材流出が減ってきているとした。背景に2018年に米シリコンバレーでAIを活用したソフトウエア開発を手がける「dotData(ドットデータ)」を設立するなど、技術を軸にした起業や新規事業開発ができる体制を整えてきたことなどを挙げた。