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 トヨタ自動車は2021年6月21日、19年4月に東京・池袋で発生した車両暴走事故に関するコメントを発表した。コメントの中で同社は、「車両に異常や技術的な問題は認められなかった」とした。同事故に対する正式コメントをトヨタが発表するのは、今回が初めてである。

 池袋の車両暴走事故では、旧・通商産業省工業技術院元院長(過失運転致死傷罪の疑いで公判中)が運転するクルマが暴走し、2人が死亡、9人が重軽傷を負った。被告人が運転していたクルマは、トヨタのハイブリッド車(HEV)「プリウス」注)だった()。

注)これまでの一部報道によると、暴走事故を起こしたプリウスは、被告人が08年に新車で購入したという。そうだとすれば、現行車(4代目)より2代前の旧型車になる。

2代目「プリウス」
図 2代目「プリウス」
(出所:トヨタ自動車)
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 被告人はこれまでの公判で一貫して、「アクセルペダルを踏み続けたことはない。クルマに何らかの異常が発生したために暴走したと思っている」として容疑を否認してきた。6月21日に東京地方裁判所で開かれた公判でも、遺族の男性による被告人質問において、「ペダルの踏み間違いはしていない。私の過失はないと思っている」と述べた。

 これに対してトヨタは、同日に発表したコメントで、「今回の事故で亡くなられた方のご冥福をお祈りすると共に、けがをされた方の一日も早い回復をお祈りします」とした上で、「本件の被告人が、車両に技術的な欠陥があると主張されているが、当局の要請に基づく調査協力の結果、車両に異常や技術的な問題は認められなかった」と主張した。

 さらに、「当社は重大な事故や事案などの発生時に、当局からの要請や顧客からの申し出を受けて、車両の技術面を調査する仕組みを運用している。今後もしっかりと対応していく」と強調した。

 なお、池袋暴走事故の公判は、21年7月15日に結審する予定だ。