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 米国防総省は2021年7月6日(現地時間)、同省の汎用エンタープライズクラウド「Joint Enterprise Defense Infrastructure(JEDI)クラウド」について、契約申し込みの前段階に当たるプロセスをキャンセルして、契約の終了手続きを始めたと発表した。

 JEDIクラウドに関する提案依頼書(RFP)を撤回すると同時に、マルチクラウドやマルチベンダーを前提に、調達時期などを確定せずに包括的な契約を結んでいく「Joint Warfighter Cloud Capability(JWCC)」と呼ぶ新しい取り組みを始める意向を示した。米Microsoft(マイクロソフト)と米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス、AWS)から提案を求める予定だという。

 国防総省は今回の発表について、クラウドに対する要件が徐々に進化し、クラウド業界も進歩していることなどから、JEDIクラウドに関するこれまでの契約内容が、同省のニーズに見合わなくなってきたからだとしている。背景にここ数年で、全ての米軍のセンサーデータやネットワーク、AI(人工知能)などを駆使していく近代化・省人化戦略「全領域統合指揮統制(JADC2)」などの実現に動いていることがあるとする。

 JEDIクラウドについては、国防総省が2019年10月にマイクロソフトと契約を交わしたと発表。100億ドル(およそ1兆1000億円)規模の契約とみられるが、その後この案件で入札に参加していたAWSが不服として米政府に対して提訴するなどしていた。